F1第20戦ブラジルGPで2位に入賞したトロロッソ・ホンダのピエール・ガスリーは、ヤス・マリーナ・サーキットで開催される最終戦アブダビGPにおいて、自身とトロロッソのためにふたつの目標を達成することを狙っている。
インテルラゴスでの2位という素晴らしい結果が、ガスリーの士気を高めたことは間違いない。また、この結果によって2019年のドライバーズ選手権で6位を争えることにもなった。
アブダビGPを前に、ガスリーはマクラーレンのカルロス・サインツJr.と順位を同じくしている。ふたりとも合計95ポイントを獲得しているのだ。最終戦で大量にポイントを獲得できれば、ガスリーは彼自身の順位だけでなく、コンストラクターズ選手権でルノーと接戦を繰り広げているトロロッソ・ホンダに大きく貢献できる可能性がある。
「シーズン最終戦だから特別な週末だ」とガスリーはチームのレースプレビューで語った。
「トロロッソの全員にとって非常に重要だ。僕たちはコンストラクターズ選手権においてできるだけ上の順位でフィニッシュすることを望んでいる。僕もドライバーランキングでトップ3チームを除いた最高位になれるチャンスがある」
「良い形でシーズンを終えたい。僕たちのプライドのためだけでなく、チャンピオンシップをどの順位で終えたかというのは、来シーズンの開発作業とパフォーマンスレベルに影響するからね」
「僕たちのチャンピオンシップにおける戦いによって、今週末(のレースは)さらにエキサイティングなものになるだろう。でもおそらく“エキサイティング”という言葉は、フランツ(トスト/トロロッソ・ホンダのチーム代表)が感じていることを正しく表してはいないと思うけどね!」
「ファイナルラウンドはいつも少しさみしい感じがする。これから約3カ月半の間、レースがないということだからね」
「日曜日の夜になったら、シーズンが終わったのだと実感すると思う」
■「初めてF1の表彰台に上がったことを決して忘れない」
2019年は、ガスリーにとって難しいシーズンだった。ガスリーは優勝候補ドライバーとなることを目指して、レッドブル・レーシングで2020年シーズンをスタートしたのだ。
しかし残念ながらチームメイトのマックス・フェルスタッペンと比べてガスリーのパフォーマンスが不足していたことから、レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコはガスリーをトロロッソに降格させ、代わってアレクサンダー・アルボンをレッドブルに昇格させた。
だがガスリーは、アブダビでどのような挑戦が投げかけられようとも、自身の状況について満足していると主張した。
「日曜日のレースで何が起きようが、僕は今シーズンの内容について満足するだろう。特にシーズン半ばにトロロッソに戻ったことをね。それに僕はブラジルGPで2位に入賞して、初めてF1の表彰台に上がったことを決して忘れないよ」
「でも一旦レースが終わったら、余暇を楽しむだろう」
「クリスマスの時期には、友人や家族とフランスで数週間過ごすつもりだ。今年は彼らに会う時間がほとんどなかった。僕の仕事のスケジュールはとても忙しかったからね」
「その後は真剣にトレーニングを始めるよ。12月の終わりからアメリカでレッドブルのトレーニングキャンプに参加する。来シーズンに向けて可能な限りの準備をするためだ」
「冬の休暇を楽しむ最高の方法は、その年最後のレースで好結果を出すことだ。それがアブダビでの最後の週末にむけて懸命に取り組んでいるもうひとつの理由だよ」