教皇メッセージに感銘 長崎大で学生ら語り合う

教皇のメッセージについて意見交換した学生ら=長崎市、長崎大文教キャンパス

 ローマ教皇フランシスコが24日に長崎と広島で核兵器廃絶のメッセージを発信したのを受け、平和活動などに取り組む大学生ら5人によるパネルディスカッションが25日、長崎市の長崎大文教キャンパスであり、それぞれが受けた感銘や刺激について語り合った。
 県内外の学生や社会人の7人が4月に設立した「ユース・ネットワーク・フォー・ピース」が企画し、学生ら約20人が聞き入った。
 長崎大大学院1年の光岡華子さん(24)は、長崎市の爆心地公園で、原爆犠牲者に深い祈りをささげる教皇の姿を見て「鳥肌が立った」と振り返った。毎年8月9日の平和祈念式典の会場は、平和公園ではなく、爆心地公園がふさわしいのではないかと提案した。
 教皇は核廃絶に向け、国家や市民社会などの団結を呼び掛けた。長崎大4年の中島大樹さん(22)は「市民社会には若者も含まれる。メッセージの意義を考え、いろんな方向性で頑張っていきたい」と語った。
 教皇は広島で「思い出し、共に歩み、守ること」を平和の鍵に挙げた。慶応義塾大1年の高橋悠太さん(19)は「純粋なメッセージだと思う。被爆者と共に歩む姿勢を示している」と評価した。

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