【MLB】韓国MVP右腕も“逆輸入”は難しい!? 過去成功は2例も韓国紙「2選手より年配」

MLBではパイレーツなどに在籍したジョシュ・リンドブロム【写真:Getty Images】

今季30先発で194回2/3を投げ、20勝3敗、防御率2.50、189奪三振の成績

 今季、韓国プロ野球(KBO)でMVPに輝いた斗山のジョシュ・リンドブロム投手。メジャー復帰も噂されているが、韓国紙「中央日報」は過去にKBOからメジャーに“逆輸入”された2選手と比較し、懸念材料を挙げている。

 リンドブロムは今季30先発で194回2/3を投げ、20勝3敗、防御率2.50、189奪三振と、勝利数、奪三振数、投球回数でトップの数字を残した。MVPと最高の投手に与えられる“チェ・ドンウォン賞”も受賞した右腕は、日米の球団から熱視線を集めており、記事では「輝かしい形で1年を終えたことに続いて、2019年MVPのジョシュ・リンドブロムは未だに注目を集めている。今回(注目を集めている件)は、このオールスター選手がKBOに留まるのか否かに関してだ」としている。

 去就についてはまだ動きはなく、「KBOの最高選手に選ばれた後、ファンたちは躍起になってリンドブロムが残留するか否かを示唆する情報を探している」と、韓国シリーズを制覇した斗山のファンたちは残留を期待している様子。記事によると斗山は再契約を望む意思をはっきりと示したというが、残留は発表されておらず、メジャーに復帰する可能性もありそうだ。

テームズ、ケリーが“逆輸入”成功も「成功した選手はこれまでに2選手」

 仮にリンドブロムがKBOからメジャーへ復帰した場合、エリック・テームズ内野手、メリル・ケリー投手に続いて3例目となる。NCでプレーしたテームズは2015年に打率.381、47本塁打でMVPを獲得し、2016年も40本塁打を記録するとブルワーズと契約してメジャー復帰。復帰初年度の2017年に31本塁打を放つなど、3年間で72本塁打と活躍している。

 SKでプレーしたケリーは2018年に12勝7敗、防御率4.09の成績でダイヤモンドバックスと契約して米国復帰。以前にメジャーでのプレー経験はなかったが、13勝14敗、防御率4.59とローテーションを守った。KBOではテームズ、ケリーと比べても遜色ない成績を残しているリンドブロム。ただ、記事では「しかしながら32歳のリンドブロムは、これまでに(KBOからMLBへ)復帰した2選手よりも年配である」と懸念材料も挙げている。

 今オフも多くのマイナーリーガーがKBOに新天地を求めている。記事では「彼らはより多くプレーすることで経験を積みたいと願っており、察するに、いつの日かメジャーに復帰する目標があるのだろう」としながらも「多くの選手がKBO球団と再契約し損ねて米国に帰り、マイナーで再出発することになる一方で、メジャーでフルタイムのポジション奪取に成功した選手はこれまでに2選手だけである」と“逆輸入”の難しさも指摘。“KBO経由”でのメジャー復帰は容易ではない。

 メジャーだけではなく、NPBのスカウトからも注目を集めているリンドブロム。来季はどこでプレーし、どのような成績を残すのだろうか。(Full-Count編集部)

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