教皇が祈った 燭台、ろうそく 原爆資料館で展示始まる

展示されている燭台と木箱に入ったろうそく=長崎原爆資料館

 ローマ教皇フランシスコが長崎市松山町の爆心地公園で使用した燭台(しょくだい)やろうそくなどの展示が27日、長崎市平野町の長崎原爆資料館で始まった。

 教皇は24日、爆心地公園を訪れて原爆落下中心地碑に献花。燭台のろうそくに火をともして祈りをささげ、核兵器廃絶を訴えるメッセージを発表した。

 長崎市によると、燭台(長さ約110センチ)とろうそく(長さ22センチ)は教皇庁(バチカン)から持ち込まれた。燭台には教皇の紋章が刻まれ、ろうそくにはイエス・キリストを表す「IHS」の文字が印されている。献花した花輪(直径約70センチ)も併せて展示した。

 来年3月まで開催中の企画展「ローマ法王からの平和のメッセージ ジョー・オダネル氏撮影写真とともに」の展示品に追加した。花輪は生花のため数日間だけ展示する。同館は「教皇が長崎で祈りをささげた証し。教皇のメッセージに思いをはせてほしい」としている。

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