尼崎射殺「30発くらい撃った」 京都でも襲撃計画、標的の手前数キロで逮捕 京都府警に供述

容疑者が乗っていた軽乗用車を調べる京都府警の捜査員ら(27日午後7時11分、京都市南区上鳥羽菅田町)

 兵庫県尼崎市の路上で指定暴力団神戸山口組の古川恵一幹部(59)が射殺された事件で、銃刀法違反などの疑いで京都府警に逮捕された朝比奈久徳容疑者(52)=愛知県江南市=が、京都市南区に拠点のある神戸山口組系の暴力団組織を名指しして「襲撃するつもりだった」などと供述していることが28日、捜査関係者への取材で分かった。

 朝比奈容疑者は逮捕後の調べに「(古川幹部に向けて)30発ぐらい撃った」などと供述。府警は、朝比奈容疑者が古川幹部を襲撃した後、南区の組織を次の標的にしていた可能性があるとみて、朝比奈容疑者が京都に来た背景を捜査している。

 朝比奈容疑者は、神戸山口組と対立する指定暴力団山口組系組織の関係者とみられる。古川幹部が襲撃された約1時間後、南区上鳥羽の国道1号と十条通の交差点で、職務質問した南署員に実弾入りの回転式拳銃を突きつけたなどとして、銃刀法違反と公務執行妨害の疑いで現行犯逮捕された。襲撃現場から逃走した車とナンバーが一致する軽乗用車を運転しており、拳銃と自動小銃を所持していたという。

 朝比奈容疑者が名指しした神戸山口組系組織の事務所は、逮捕場所の交差点から数キロ離れた住宅街にある。

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