「楽器ふるさと納税」第1号 御厨中にチューバ届く、埼玉の男性寄付

今西教育長(左)から「楽器ふるさと納税」で寄付されたチューバを受け取る御厨中吹奏楽部員=松浦市立御厨中

 長崎県松浦市が県内自治体としては初めて導入した「楽器ふるさと納税」の第1号のチューバが27日、同市御厨町の市立御厨中(大内康仁校長)に寄贈された。

 同制度は、家庭などで使わなくなった楽器を寄付したい人がインターネットの専用サイトから申し込み、業者が査定。寄付者には寄付を受けた自治体から査定額に応じた納税証明書が送付され、税控除が受けられる。現金の寄付と違い、自治体からの返礼品はない。

 松浦市は10月21日に受け付けを開始。埼玉県の男性からチューバ(査定額15万円)の寄付があった。贈呈式では今西誠司市教育長が男性からのメッセージを読み上げ、同校吹奏楽部でチューバを担当する石井千尋さん(14)=3年=に手渡した。

 同部ではこれまでチューバは県立松浦高から借りていた。梶川千雛(ちひな)部長(14)=2年=は「今回の寄贈にかかわった多くの人に感謝し、地域行事やコンクールで演奏していきたい」とあいさつ。同部はお礼を込めて「花は咲く」を演奏した。寄贈されたチューバを吹いた石井さんは「音の響きが違います」とうれしそうに話していた。

 松浦市教委によると、ほかにアルトサックスの寄付もあり、市立福島中に寄贈される。

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