発進!「相鉄線のうた」 JR直通記念、CDでPR

「相鉄線のうた」を制作した峰章山さん(左)と販売を担う加東竜次さん

 横浜市保土ケ谷区の相鉄線西谷駅近くでカラオケ店を経営する歌手峰章山さん(73)が、CDアルバム「相鉄線のうた」を制作した。各駅をモチーフに自ら作詞、作曲した歌謡曲14曲を収録。30日に相鉄とJR東日本の直通線が開業し、都心の新宿駅まで乗り換えなしでつながる節目を記念して手掛けた。愛着ある相鉄線のPRに一役買えればと願い、「沿線住民はもちろん、東京都内の新たな利用者にも聴いてもらいたい」と話す。

 制作のきっかけは約8年前、知人から相鉄線とJR東日本の直通運転が計画されているのを聞いたことだった。かつては横浜市の教員で、市立小学校の校長も務めた峰さん。当時から相鉄線沿線の瀬谷区で暮らし、音楽の道に進んだ第二の人生でも、沿線の西谷に店を据えた。「相鉄線は人生の歩みそのもの」で、直通運転に向け、「相鉄線の駅にちなんだ曲をつくろう」と思い立った。

 14曲には鶴ケ峰、和田町、いずみ中央、湘南台などなじみの駅が登場。「二俣川駅の別れ」は、二俣川駅が、本線といずみ野線との分岐点であることから男女のすれ違う恋模様を、哀愁を込めて歌い上げた。希望と夢をキーワードにしたデュエット曲「希望ケ丘とゆめが丘」、10月に制作したばかりの「緑園都市の風の道」など、各駅の情景やイメージから発想を得た楽曲が納められている。

 峰さんは「直通運転で利便性は高まる。利用者も増え、沿線も活性化すると思う」とし、「アルバムを通じて後押しできれば」と話す。直通運転開始の30日には西谷商店街(保土ケ谷区)で、峰さんらがアルバム収録曲を披露、CDの販売も開始する。来年4月には横浜市内の音楽会社から全国販売も予定しており、同社の加東竜次社長は「人間味あふれる峰さんの歌声を多くの人に届けたい」と話している。

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