「破魔矢」作りが最盛期 鎌倉・鶴岡八幡宮で24万5千本

破魔矢作りを進める神職や巫女ら=鶴岡八幡宮

 鶴岡八幡宮(鎌倉市雪ノ下)で、新年に向けて開運を願う正月の縁起物「破魔矢」作りが最盛期を迎えている。29日にはその作業風景が公開され、神職や巫女らは矢の先端に鏑(かぶら)を付けて和紙を巻き、鈴飾りを結んで丁寧に仕上げた。

 破魔矢は、源頼義が前九年の役を平定した際、京都の石清水八幡宮から授かった弓矢を奉納したことにちなむ。作業は年末まで続き、24万5千本を用意する。

 また境内では同日、耐震補強や漆塗りなど、4年がかりの工事を終えた摂社若宮でおはらいする儀式「竣工清祓(きよはらい)」が執り行われた。摂社若宮は国指定重要文化財で、同八幡宮によると、徳川二代将軍の秀忠が1624年に建てた江戸時代初期の建物という。

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