ブリュワーズ 最優秀救援投手・ヘイダーの放出を検討

MLBネットワークのケン・ローゼンタールがジ・アスレチックで公開した記事によると、ブリュワーズは、まだ4年間保有可能であるにもかかわらず、2年連続でナショナル・リーグの最優秀救援投手(トレバー・ホフマン賞)に選出されたジョシュ・ヘイダーへのトレードのオファーを受け入れる姿勢を示しているという。メジャー屈指の奪三振マシンとして知られる25歳の左腕は来季、別のチームでプレイすることになるかもしれない。

ローゼンタールによると、ブリュワーズがヘイダーの放出を検討しているのには2つの大きな理由があるという。1つ目は、ヘイダーが今オフ、「スーパー2」として年俸調停の資格を得ることだ。通常、メジャーリーガーはサービスタイム(簡単に言うとメジャー登録日数)が3年に達しないと年俸調停の資格を得ることができない。しかし、サービスタイムが2年以上3年未満の選手のなかで、サービスタイムが上位22%の選手は「スーパー2」として年俸調停の資格を得ることができるのだ。

ヘイダーは今オフ、「スーパー2」として大幅な昇給が予想される。今季も含めた直近2シーズン、ヘイダーは複数イニングに跨る登板などによりかなりの負担を強いられており、勤続疲労や登板過多によるパフォーマンス低下の危険性も指摘されている。ローゼンタールは「サラリーが上昇してパフォーマンスが低下するのが、ブリュワーズにとって最悪のシナリオだ」とし、「ヘイダーがいつまでヘイダーでいられるかを、ブリュワーズは考える必要がある」と提言している。

2つ目の理由は、今オフのフリーエージェント市場には優秀なリリーバーが少なく、ヘイダーを極めて高値で売ることができるということだ。昨オフ、マリナーズはまだ4年間保有できるエドウィン・ディアスを大型契約の残るロビンソン・カノーとセットでメッツへ放出したが、それでも複数のトップ・プロスペクト(ジャレッド・ケレニックとジャスティン・ダン)を含むパッケージを獲得することができた。メジャートップクラスのリリーバーであり、なおかつ過去2シーズンにわたって素晴らしい活躍を見せているヘイダーを放出すれば、マリナーズ以上の対価を得ることも可能だろう。

一流リリーバーの獲得を希望するチームは、トレードでのヘイダー獲得を検討し始めるかもしれない。獲得には莫大な対価が必要となるため、交渉は簡単には成立しないと見られるが、今後の動きに注目したい。

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