「環境にやさしい新庁舎」完成 開成町、国認証全国初

小川所長(左)からモデルキーを受け取る府川町長 =開成町新庁舎

 開成町が建設を進めている新庁舎の建物が完成し、11月29日に鍵の引き渡し式が行われた。現庁舎の横に建設した新庁舎は省エネや再生可能エネルギーを活用した「ゼロエネルギービル」(ZEB)で、全国で初めて国の認証を受けた庁舎となる。

 式典では、建設を担当した大成建設の新庁舎建設工事作業所の小川嗣雄所長からモデルキーが府川裕一町長に手渡された。小川所長は「一丸となって最善の技術を結集して造り上げた。ベストの庁舎と確信している」と“自信作”であることを強調。府川町長は「環境にやさしい新庁舎は町のシンボルになる。環境への意識を町全体に広げて、さらに町から県西部への広がりも持たせたい」と抱負を述べた。

 新庁舎は鉄筋コンクリート造、一部鉄骨造、木造の「ハイブリッド構造」の3階建てで、延べ床面積は約3900平方メートル。総工費は約25億円(契約時)。防災拠点として免震構造を採用したほか、1階を広く取ることで窓口業務のワンストップサービスが可能になる。

 ZEBの中でも省エネと太陽光発電で79%のエネルギー消費量を削減しており、最上位に次ぐランク「ニアリー・ZEB」のカテゴリーに入る。設計した松田平田設計横浜事務所の白井達雄所長は「同規模の庁舎の約20%のエネルギーで動かせる」と説明した。

 今後も周辺などの整備を行い、町は来年5月の大型連休後の供用開始を予定している。

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