やまゆり園、指定管理者再公募へ 黒岩知事方針

津久井やまゆり園芹が谷園舎

 入所者ら45人が殺傷される事件があった県立津久井やまゆり園の再建に絡み、黒岩祐治知事は5日、同園の指定管理者を新たに公募する方針を明らかにした。建て替え中の千木良園舎(相模原市緑区)と仮移転先周辺に新設する芹が谷園舎(横浜市港南区)が対象。新園舎の利用が始まる2021年度にも運営主体が変更する可能性がある。知事が県議会本会議で表明した。

 県は当初、再建後の園の運営もこれまで同様に社会福祉法人「かながわ共同会」に委ねる方針だった。しかし、法人理事の愛名やまゆり園園長による女児への強制性交事件や、園入所者への身体拘束があったなどとして見直す必要があると判断。千木良園舎の指定管理期間の短縮と合わせ、共同会と近く協議に入るという。

 16年7月の事件後、入所者は芹が谷園舎に仮移転しており、県は21年度に同地域と相模原市の現在地にそれぞれ定員66人の新たな施設を整備する。

 共同会はほかに、いずれも県立障害者施設の「厚木精華園」「愛名やまゆり園」を指定管理者として運営しているが、公募方法の変更は2園のみという。

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