「ながら運転」摘発1万8784件 2018年、長崎県警

 長崎県警が昨1年間、摘発した交通違反総数のうち、スマートフォンなどの携帯電話を使用した「ながら運転」の摘発が1万8784件に上り、全体の2割近くを占めていたことが7日、県警のまとめで分かった。
 県警交通指導課によると、スマホ・携帯電話の保持や使用による違反件数と交通違反全体に占める割合は▽2018年1万8784件(18.6%)▽17年1万8387件(17%)▽16年1万9539件(17.5%)。今年1~10月は1万2926件(前年同期比2383件減)と件数は減少しているが、全体に占める割合は18.7%と上昇した。全国平均は近年14%台で推移しており、本県は全国平均より高い。
 「ながら運転」を巡っては昨年5月、長崎市戸町5丁目の女神大橋上でスマホを使用していた男性=当時(45)=の普通乗用車が前方を走行していた原付きバイクに追突し、60代男性が死亡する事故が発生している。
 全国で「ながら運転」による事故が社会問題化している。国は抑止対策として、「ながら運転」の違反点数と反則金を約3倍に引き上げ、懲役など罰則を重くした改正道交法が今月1日、施行された。
 同課は「厳罰化の効果は一定ある。スマホの使用による事故は運転手が前方を見ていないため、事故の被害が大きくなる可能性が極めて高い」と注意を呼び掛けている。

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