植物誌 取り組み知って 自然・人文博物館が巡回展

三浦半島の植物を紹介する展示=横須賀市自然・人文博物館

 三浦半島の植物や、その研究の歴史にまつわる巡回展「『神奈川県植物誌2018』と三浦半島の植物たち」が、横須賀市自然・人文博物館(同市深田台)で開かれている。同館は「植物誌を作成するための取り組みを知り、地域の自然や歴史に目を向けてみてほしい」と来場を呼び掛けている。

 巡回展は、県植物誌調査会による「神奈川県植物誌2018」の作成を受け、調査に協力した博物館などで開催している。

 同館は、県内では三浦半島でのみ見られるナガボテンツキやイズアサツキなどの標本を展示。外来種のブタクサの分布域が天敵のブタクサハムシの侵入で大幅に減少していることなども解説している。

 また、幕末に浦賀に来航したペリー艦隊の乗組員や、横須賀製鉄所の医官として来日したフランスのサヴァチェらが横須賀や横浜、箱根などの植生を調査したことが県内の植物誌の原点となったことを紹介している。

 入場無料で、来年2月16日まで。今月14日には学芸員らによる講演会も予定している。問い合わせは、同館電話046(824)3688。

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