規格外のサンマおいしく変身 「トマトソース煮」好評 「Fish-1グランプリ」本選進出

「さんまとじゃがのトマトソース煮」を持つ江濱さん=新上五島町、有川町漁協水産加工場

 長崎県の有川町漁協(新上五島町)が、地元で水揚げされた規格外のサンマを活用して考案、販売しているレトルト食品「さんまとじゃがのトマトソース煮」が地元で好評だ。地域性などが評価され、水産加工品振興を図る「Fish-1グランプリ」(国産水産物流通促進センター主催)の書類審査を通過し、11月には東京であった本選にも進んだ。担当した同漁協職員の江濱真一郎さん(50)は「パスタや五島うどんにトッピングしてもおいしい」とPRする。
 同漁協管内では、水揚げ時に身が傷つき、一般流通に適さないサンマが一シーズンに計約1トン分出てくるという。食用には問題ないため、漁業者の収入増につなげようと研究を重ね、2018年春、発売にこぎつけた。サンマとジャガイモ、トマトソースの組み合わせは、意外性を狙ったという。
 酸味を抑えてあり、ほのかに香るトマトの風味が特徴。常温で1年間保存可能で、レンジやお湯で温めるだけの手軽さもあって好評だ。毎月約100食分を作るが、ほぼ完売状態という。
 「Fish-1グランプリ」では、全国約50商品の中から本選の5商品に選ばれた。本選会場では3回購入し味わう人もいたという。
 150グラム入り972円。町内の土産品店のほか、同漁協のホームページを通じて販売している。同漁協水産加工場(電0120.58.5309)。

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