天才サウスポー・丹羽孝希、東京五輪出場確実に 水谷隼との熾烈な争いに終止符

写真:T2ダイヤモンドシンガポール大会での丹羽孝希(スヴェンソン)/撮影:ラリーズ編集部

丹羽孝希(スヴェンソン)が五輪シングルス出場選考基準を満たし、ロンドン、リオに続き2020年東京五輪で3大会連続出場を確実なものとした。

13日、グランドファイナル2日目、男子シングルス1回戦に丹羽と五輪代表枠を争う水谷隼(木下グループ)が登場。ブラジルのウーゴ・カルデラノにゲームカウント1-4で敗れた。この結果、丹羽が2020年1月時点で日本勢の世界ランキング上位2位以内が確定。東京五輪シングルス代表権を手中に収めた。

写真:カルデラノに敗れた水谷隼/撮影:ラリーズ編集部

丹羽が3大会連続出場へ 「運もめぐってきた」

写真:T2ダイヤモンドシンガポール大会での丹羽孝希(スヴェンソン)/撮影:ラリーズ編集部

グランドファイナル開始前の2020年1月時点での有効な世界ランキングポイントでは、丹羽:9420pt 水谷:8925pt。約500ptの差をつけ丹羽が優勢の状況だった。

追う水谷が丹羽のポイントを上回るためには、ベスト4以上が必須だったが、今回1回戦で姿を消し代表権を掴むことはできなかった。

「ドイツオープンで負けてから代表争いに関して吹っ切れた。そこから自分の調子も上がってきたり運もめぐってきたりしたので、張りつめていた気持ちを解放したら良くなったかな」とT2ダイヤモンドシンガポール大会の試合後、報道陣に語った丹羽。

その言葉の通り、オーストリアオープン、T2ダイヤモンドシンガポール大会、男子ワールドカップと3大会連続でベスト8入り。持ち前の速攻とトリッキーなプレーが蘇った。ボーナスポイントの入るT2ダイヤモンドにおいては、複数名の棄権が出たため繰り上げでの出場となるなど、運も味方につけた。

一時は7大会連続で初戦敗退するなど、どん底を味わった丹羽。天才サウスポーの名を欲しいままにしてきた男が、自国開催・東京五輪の舞台で躍動することとなった。

文:ラリーズ編集部

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