SASUKE x tofubeats専門用語だらけのマニアック機材対談!?

写真左からSASUKE、tofubeats

若干16歳のトラックメイカーとして話題のSASUKEがDJを務めるInterFM897のレギュラーラジオ番組、『SASUKE's konnichiwa Radio』。12月10日は、tofubeatsがゲスト。2人でマニアックな機材トークに花を咲かせました。

80点以上の音を出す機材は、音も値段もヤバイ!

SASUKE:よろしくお願いします。

tofubeats:よろしくお願いします。

SASUKE:前回スタジオの話の時に聞こうと思ってたんですけど、どういうセットアップというか、どういうものが常備してあるんですか?

tofubeats:今はMacがあるんですけど、Macってファンが回るから音がするじゃないですか。だから幕を防音ルームの外に置くようになってて。そこからサンダーボルトで画面とかハブに繋がるようになってるんですよ。画面とキーボードだけ中に置いてあるみたいな。

SASUKE:あー。それ僕、気になってたんですよ。

tofubeats:家とかで、ない?なんかMac横に置いててテーブルにマイク立てて仮歌とか録る時に、ゴーって音入るじゃん?

SASUKE:あります、あります。本チャンの歌も家で録ったりするんですけど、その時になんかついてるなあっていうのがあって。

tofubeats:俺も前は家で録ってたんですよ、家でやった方がしっくりくる感じがしてて。そのファン問題が昔からあって。あとは昔住んでた神戸の家が大通りの近くだったんで、救急車とかが通るんですよ。それで録り直しとかめっちゃあって(笑)。セットアップの話を先にすると、そういう対策がしてあって。鍵盤はちょっと前まではNuma Compactっていうフルサイズのピアノが繋がってて。それは本体だけでも音が出るんで、ちょっと音を録りたい時にスピーカーから鳴らせるんで楽だったんですけど、でかいから邪魔やなって退けてます。今は49鍵のが置いてあって、あとはProphet(プロフェット)の6かな、ラック版があって、それだけが唯一ずっとセットアップしてあるシンセ。それはUSBもMIDIも繋がってて。あとはラックがあって、オーディオインターフェイスがアポロ8かな。それが16chインアウトみたいな。あとは、DA(デジアナ変換器)がANTELOPE AUDIO Pure 2ってやつ。インターフェイスもあるんですけど、そこから一回アンプに出して、アンプからヘッドホンとかスピーカーに出してる。

SASUKE:なるほど。

tofubeats:あとは、マイクプリがSSLのアルファロジックってやつが2台。あとはボーカル録る用に(ユニバーサル・オーディオ)1176LNっていうコンプ(レッサー)のモデリングの別の会社のやつ。中の回路を再現した、ちょっと安いやつみたいなのがあって。あとは、Neve(ニーブ)のサミングアンプがあって。それぐらいかな。大体常備してあるのはそのメンバーって感じですかね。横文字が並んじゃいましたね(笑)。

SASUKE:僕は聞けてテンションが上がったんですけど、皆さんがどうかはわかんないですね(笑)。

tofubeats:でも結構スタンダードなラインナップなので、割と参考になるのではって感じ。コンプとかは1176のを買うまではRNCっていう安いメーカーの3、4万ぐらいで買えるコンプレッサを使ってて。

SASUKE:僕もそこは全然やってないですよ。インターフェイス直なんで。

tofubeats:じゃあボーカル録る時も?

SASUKE:直なんですよ。マイクプリも今買おうかなって思ったりもしたんですけど、高いんですよ。

tofubeats:高いよね。だってサスケくん今幾つよ?

SASUKE:今16です。

tofubeats:だよね。だってちょっといいのとか買ったら10万円とか、すぐいくよ。

SASUKE:やばいですよね。

tofubeats:だってさっきのサミングアンプなんか定価50万円で、中古で30万円で買ったんですけど、去年修理に出したら28万円ですって言われて気絶しかけたよ(笑)。

SASUKE:元の値段になっちゃった(笑)。

tofubeats:そうそうそう。でも仕事道具だから仕方ないって泣きながら修理に出して。増税前の最後の買い物がアンプの修理だったんです(笑)。それはさておき音楽の機材って本当に値が張るものが多くて、安くなったとかいってもやっぱりいいのを買うとね、高い。

SASUKE:そうなんですよ。結局その機材の中では安いってだけなんですよ。

tofubeats:でも、麻ひしてきてる部分はありますよね。アンプとかでウン十万円とかケーブルで何万円とか見ても何も感じなくなってきますけど、ケーブルなんてそれだけじゃ何もできないのに何万円もするとか。ふと我に帰ったりとか年度末とかに帳簿とかを眺めてると「なんで、こんなものにこんなにお金使うんだろう」って思うときは確かにある。

SASUKE:結局大事ですからね。

tofubeats:あとなんなんだろう。テンション上がりますからね、機材を買うと。マイクプリなんかなくたって、別にインターフェイスのマイクプリにいいの入ってるから。ちなみにインターフェイスは何使ってるんですか?

SASUKE:僕はSteinbergのURですね。

tofubeats:なるほどね。ああいうのとかでいいのよ。あと、どれだけ安い機材でも80点ぐらいは全然出せるじゃないですか。そこから100にするのが難しくてみんな機材買うんですけど、80~100の間だけなのにそこの値段がめっちゃ高いみたいな。だから80までは5万ぐらいあれば全然揃うけど、そっから100に持っていこうとするとそこからが青天井みたいなのがありますよね。

SASUKE:そして、ちょっと高いのを買うだけじゃあんまり変わんなかったりとか。

tofubeats:よくオーディオマニアが言うのは「一個上げたら全部上げなきゃいけない」っていう。

SASUKE:それは僕にとってはキツいですね。

tofubeats:だって最後のインターフェイスがショボかったら、いいマイクプロとか買っても最後で悪くなっちゃうから。そこを気にしだすと長い旅がね…。音楽頑張って作ってさ、入ってきたお金を全て機材に投じて自分で自分を回しながら生きていくみたいな。それはそれで面白いですけど。

SASUKE:そうですねえ。まあいつかできるといいんですけど。

写真左からtofubeats、SASUKE

機材を1個追加するたび、曲を作る気になる

tofubeats:YouTubeとかにある1,000万円のスピーカーで聴くなんとか、みたいな動画あるの知ってる?高級オーディオマニアが、ただただすごいオーディオセットで聴いてますみたいな動画。結構好きで見るんですけど。SASUKEくんも、いつかやってほしいですけどね。

SASUKE:僕がやるんですか(笑)。

tofubeats:いい機材を揃えて嬉しいみたいなやつをね。

SASUKE:それで言うと僕はめっちゃ機材オタクなので、”THREE THE HARDWARE”は好きです。なんでもいいんで、機材1個あれば曲を作る気になるって言うのが昔からあって。なんか自分のセットに追加したら一曲できるみたいな。

tofubeats:それは俺もあると思います。

SASUKE:そうなんですか。あれは、企画としても機材を買わないといけないじゃないですか。なのでいいなあと思いながら見てるんですけど。

tofubeats:あとは使ったことない機材を使うと脳の全然違うところが刺激されて、前回(12月3日の放送で)言った、音楽を作る時にMIDIで指令を出して音楽を鳴らすのか波形を並べるのかで景色が変わると曲が変わってくるのと同じで、同じ音出すのでも触ったことない機材とかインターフェイスが変わると、気分が変わってくるからできるものが変わってくるっていう話で。だからああいう感じで強制的に機材を買うとか、あの企画が終わったあとも機材が家に残るじゃないですか。それがちょっと影響していくのが面白くて。

SASUKE:僕も出られないですかね?(笑)

tofubeats:ほんとにね。ワーナーミュージックさんに確認しますけど。新企画。僕が最近忙しくて、本当は年内にロケ行きたかったんですけど、先送りになったんで。また若者たちに俺の金で機材を買わせてね、苦しんでる姿を眺めて楽しみたいですけどね(笑)。

SASUKE:過酷ですよね。僕も出たいっていうものの、どうなるかは心配で。

tofubeats:でも、出た以上は同じ条件で戦ってもらうんで。

SASUKE:やるしかないなとは思ってます。

tofubeats:過酷な環境でも曲ができるっていうのを見て、俺が元気を出したいっていうのがあるんですよね。

SASUKE:自分が?!(笑)

tofubeats:そう。ああいうのは自分のためにやってる部分も大きくて。自分のモチベーションが下がる時ってもちろんあるじゃないですか。そういう時に人が苦しんで何かをなんとか出してるところを見るのって元気が出るんですよね。そういうのを、自分が音楽でお金もらった分を何万円かだけ渡したり動画を編集したりするだけで友達が曲を作ってくれるわけですよ。それが自分にとってやる気になるし、あの動画を見たSASUKEくんもやる気になるわけじゃないですか。それで世の中に物を作る人がちょっと増えるってなると、自分が聴ける音楽の量も増えてくると。そうなると結局自分がラッキーみたいな。

SASUKE:確かに。

tofubeats:ああいうみんなが音楽作るのを面白いなって思ってくれたら、最終的に楽できるのは自分というか。

SASUKE:いいですね。ずっとやっててほしいなっていうか。

tofubeats:だから自分の仕事が忙しくなるとあれをやる為のお金が稼げるんですけど、片や休みがなくなるって悩みがあって。いやあ、でも今、言質(げんち)が取れましたんで、ワーナーの人にはSASUKEくん借りますんで。

SASUKE:こっちにくることもできますよ。

tofubeats:マジすか。せっかくなんで、四国の中古屋さんって在庫があんまりないお店もあるじゃないですか。そういう過酷なお店に行ってやってほしいな(笑)。

SASUKE:でも、うちの近くのハードオフは結構あるんですよ。

tofubeats:そこでゴミ寸前みたいなドラムマシーン買ってきて曲作ったりしないんですか?

SASUKE:したいんですけど親同伴なんで、なかなか買ってもらえないというか。

tofubeats:もう500円ぐらいのやつとかさ。

SASUKE:それ買うんだったら、もうちょっと待っていいの買ったほうがってなるんですよね。

tofubeats:でも、18とかになって自分のお金を自由に使えるようになったらトライしてほしいです。なかなか東京とかに出てきちゃうとそういうお店ってないんで、松山にいるとそういうことができるから逆にそこは地方の強みだなと思います。変なものいっぱいあるよね。

SASUKE:変なものいっぱいありますね。普通にレアなやつとかもあるんでしょうね。

tofubeats:そうでしょう。あと地方とかで人知れずやってる人いるんだなって思う。なんで神戸の片田舎のハードオフにこんなスタジオ機材がいっぱい売りに出てるんだろうって時とか。

SASUKE:確かに。ありますあります。この前行ったら売れてたんですけど、最近までマシーンがあって。ソフトが付属していませんって書いてありました。

tofubeats:あるよね。コントローラだけのね。

SASUKE:マシーンってソフトついてるところがいいのに無いっていう。

tofubeats:シリアルを解除するのが面倒くさい、まんまみんな売りに出しちゃうから。それこそ昔の(AKAI)S2000っていうMPCよりも古いサンプラーがあるんですけど。起動ディスクがないと使えないんですよ、フロッピーがないと。なのに俺の友達のやつが買って、ディスクがないから使えなくてヤフオクかなんかでわざわざフロッピーを落札して使ってたとか、そんな人もいました。今とか逆に、若い子にケータイ見せられて「デモ作りました」って流されることがたまにあるんですけど。そういうのもまた、すごいなと思って。今ああいう面倒くさいことして機材から音出してやってるっていうのも逆に、面白いなと思ったりして。

SASUKE:確かに。でも僕はそっち派です。気になって音楽アプリ入れるんですけど使わずに、今は、GarageBand(ガレージバンド)だけになってます。

tofubeats:そういう感じあるよね。それか逆に、何にもなくて中古の楽器屋さんも知らなかったらケータイが突破口になってくるみたいな。結構ケータイだけでもすごい曲作る人とかいるじゃないです。そういうのいいなあって思うかな。でも最近新しいのでも古いのでもこの機材ほしいなっていうのないの?

SASUKE:僕はProphet-5がめちゃほしいです。

tofubeats:Prophetはめちゃくちゃ音いいですからね。「POSITIVE」ってアルバムができた後に、それのお金でProphetを買って、その音が良すぎてできたアルバムが「FANTASY CLUB」だったんですよ。だからほぼ全曲でProphetを使ってて。音を聴いてて曲ができていくみたいな。

SASUKE: スタジオ遊びにいってもいいですか?

tofubeats:待ってます!

SASUKE:今日は告知があるんですよね?

tofubeats:2020年2月5日に「InterFM897 Tokyo Scene LIVE vol.3」というイベントがありまして、そちらに出演いたします。会場はTSUTAYA O-East(東京・渋谷区)、平日ですけど遊びに来ていただければと思います!

SASUKE: ありがとうございました!

SASUKE's konnichiwa Radio

放送局:InterFM897

放送日時:毎週火曜 23時00分~23時30分

出演者:SASUKE

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メール:sasuke@interfm.jp
ハッシュタグ:#sasuke897

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