教皇献花の花輪 復元 ドライフラワーと造花で 長崎大生が原爆資料館に寄贈

ドライフラワーと花輪を寄贈した学生たち=長崎原爆資料館

 ローマ教皇フランシスコが長崎市の爆心地公園に献花した花輪を保存し、核廃絶を訴えるメッセージの発信に役立てようと、長崎大の学生有志が17日、実物のドライフラワーと造花で復元した花輪を同市平野町の長崎原爆資料館に寄贈した。
 教皇は先月24日、爆心地で核廃絶を訴えるメッセージを発信した際、原爆落下中心地碑にカーネーションとコチョウランでできた花輪(直径約80センチ)を献花した。花輪は約1週間、同館で展示したが、しおれたため撤去されていた。
 その後、長崎大多文化社会学部の学生6人が、実物をドライフラワーとして保存し造花で花輪を作ることを市に提案。10万円を目標に寄付を募り、生花店に製作を依頼した。出来上がったドライフラワーは直径約25センチ。
 同館はドライフラワーと花輪を展示し、来館者は足を止めて見詰めている。同大2年の中川福実さん(19)はドライフラワーなどを届け「平和の実現には相互尊重が大切というメッセージが印象的。自分たちも子ども向けの平和学習などを企画し、教皇の思いを広めていければ」と話した。

ローマ教皇フランシスコが爆心地公園で献花した花輪(11月27日撮影)

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