歩行リハビリ支援の装着型ロボット、京都大学など開発

京都大学大学院医学研究科の大畑光司講師と佛教大学保健医療技術学部の坪山直生教授、京都工芸繊維大学機械工学系の澤口祐一教授らの研究グループは、歩行学習支援ロボットの「オルソボット」を開発した。歩行障害を克服する際のリハビリテーションで利用する装着型の支援ロボットで、製品化して2020年3月から発売を予定している。

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京都大学によると、オルソボットは駆動用モーターを内蔵した本体ユニットと、充電池と操作パネルを装備した腰ベルトユニットで構成される。リハビリテーションの際に長下肢装具に装着すると、歩行中の適切なタイミングでモーターの力によって膝関節の動きをアシストし、本来あるべき歩行運動に誘導する仕組み。何らかの障害で歩行が不安定になった人が簡単に正常な歩行を体験でき、リハビリテーションの効果を上げることが期待される。これまでの研究成果を基に精密機器のサンコールと大日本印刷が中心になって製品化を進め、医療機器販売のフィンガルリンクを通じて販売を始める予定。従来のリハビリテーション用歩行支援ロボットは装着に時間がかかるうえ、専門家による設定が必要で、専門家のいない施設では利用が難しかった。これに対し、オルソボットは専門家のいない場所でも簡単に装着でき、広く活用することが可能になる。論文情報:

【2017 International Conference on Rehabilitation Robotics (ICORR)】Development of new rehabilitation robot device that can be attached to the conventional Knee-Ankle-Foot-Orthosis for controlling the knee in individuals after stroke

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