エンゼルスがようやく先発補強 テーランと1年900万ドルで合意

なかなか先発投手の補強が進んでいなかったエンゼルスが、ようやく実績十分の先発投手の獲得に成功した。日本時間12月20日、関係者がMLBネットワークのケン・ローゼンタールに伝えたところによると、エンゼルスはフリーエージェントの先発右腕、フリオ・テーランと1年900万ドルで契約合意に達したようだ。身体検査を経て、正式に契約成立が発表される見込みとなっている。

現在28歳のテーランは、2011年にブレーブスでメジャーデビュー。メジャー定着を果たした2013年から7年連続で30試合以上に先発して170イニング以上を投げ、2013~2014年の14勝を筆頭に5度の2ケタ勝利をマークしている。先発投手陣に故障者が相次ぎ、規定投球回到達者がゼロ、100イニング以上投げた投手すら1人しかいなかったエンゼルスにとって、テーランのようなイニングイーターの加入は理想的な補強と言えるだろう。

今季のテーランは、自己最多タイの33試合に先発して174回2/3を投げ、10勝11敗、防御率3.81、162奪三振を記録。日本時間9月8日のナショナルズ戦で今季10勝目を挙げた時点では防御率3.31をマークしていたが、最後の3先発で3連敗を喫して防御率も大幅に悪化し、カージナルスとの地区シリーズではロースターに入れなかった(シリーズ開幕後に故障者の代役としてロースター入り)。

2014年にブレーブスと6年3240万ドルで契約を延長したテーランは、今季でその6年契約が満了。来季の契約は年俸1200万ドルの球団オプションとなっていたが、オプション行使を拒否されてフリーエージェントとなっていた。まだ28歳と若いため、1年契約で加入するエンゼルスで好成績を残し、1年後のオフに好条件の複数年契約を得ることを狙っていると見られる。

テーランの加入により、エンゼルスの先発ローテーションは現時点では、テーラン、ディラン・バンディ(新加入)、アンドリュー・ヒーニー、グリフィン・キャニング、パトリック・サンドバル、そしてトミー・ジョン手術から復帰する大谷翔平の6人で形成される。ポストシーズン進出を目指すにはテーランがエース格では心許なく、今オフ中にエース格の先発投手を獲得しておきたいところだ。

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