F1選手権9位に終わったハース「起きてはならないことが起きた」と代表

 2018年に93ポイントを獲得してコンストラクターズ選手権を5位でフィニッシュしたハースF1は、2019年は28ポイントの獲得に留まり9位に順位を落とした。

 同チームは億万長者のビジネスマンであるジーン・ハースの出資によって創設され、2016年にF1デビューを果たした。ハースは自身の資金を注ぎ込んでいることになるが、彼はF1に対して以前と同じだけのモチベーションを持っているのだろうか?

「その質問には彼が答えるべきだ」とハースF1チーム代表のギュンター・シュタイナーは語った。

「自分のボスに関する質問に答えるのは常に難しいことだ。チームの全員にとって厳しい年だったのは確かだ。彼とて同じだろう」

「もし彼が戻って来て『素晴らしい年だった、私はうれしい』などと言い出したら、我々全員が、彼はどこかおかしいと思ってしまうだろう。なぜなら彼は非常に野心的だからだ。今シーズンは終了した。だから来年に向けて何があるのかということに目を向けていこう。ふたたび2月のテストに臨む際には、新たな視点を持つのだ」

 2020年に状況は良くなるとジーン・ハースを納得させることは、挑戦と言えるだろうか?

「私はそれを挑戦などとは言わない」とシュタイナーは語った。

「それは仕事だ。もちろん何が起きたか説明しなければならないのだから、特にジーンのような人物が相手では簡単なことではない。なぜなら起きてはならないことが起きていたからだ。厳しい仕事だが、それも私の仕事の一部だよ」

 2019年にもハースにとってポジティブな要素はあったとシュタイナーは言う。

「ポジティブだったことは、昨年のように、予想される順位よりもかなり上につけたことがあったことだ。素晴らしい気分だった」とシュタイナーは語った。

「だが楽観的に考えていてもいいと決めてかかることはできない。特定の何かひとつのことを学べばいいというものではないのだ。ときには、自分たちのやっていることに対して少しばかり批判的になる必要がある。すべてが順調に見えたとしても、それで良いというわけではない」

「だが、今以上に注意を払っていくべきことをひとつだけ挙げることはできない。全体的に、我々はより優れた仕事をしなければならないということだ」

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