わがまち回顧 東京支社 攻めの情報発信で存在感

アンテナ飲食店の成功を誓い、たる酒を割る黒田成彦平戸市長(中央)ら=10月29日、三軒茶屋

 平戸市が特産品の販路拡大などを図るため、都内に相次いでアンテナ店を開設。官民が連携した情報発信戦略で存在感を示した。
 5月、恵比寿のデパートにイートイン併設型の「平戸じげもん館」をオープン。同デパートにはこれまで期間限定の「平戸マルシェ」と「海鮮丼屋平戸瀬戸市場」を開設していたが、両店を統合し再スタート。10月には鮮魚などを提供する飲食店「長崎 平戸漁港」を三軒茶屋に構えた。
 昨年は全国のアンテナショップが集まり“激戦区”とされる有楽町の東京交通会館に「有楽町ひらど商館」を開設しており、県内の他自治体には見られない“攻め”の3店舗体制で知名度アップを図っている。
 一般財団法人地域活性化センターの調査によると、都内の自治体アンテナショップは年々増え79店舗(4月現在)。単に特産品の売り上げ増加だけでなく、移住促進への効果を実感している自治体が増えているといい、ショップ開設の副次的な効果と言えるだろう。東京一極集中是正の旗印の下、アンテナショップを巡る自治体間競争は始まっており、県内他自治体も手をこまねいていては後れを取るばかりだ。

 ■主なニュース

 ▼九州新幹線長崎ルートの佐賀未整備区間の整備方針を巡り混迷▼国が長崎港の2バース化に向けて初の調査費▼高校生平和大使のミュージカルが初上演▼国営諫早湾干拓事業の開門問題で最高裁が開門確定判決を事実上「無効」とした二審判決を破棄▼古賀友一郎氏(自民)が参院選で再選▼北村誠吾衆院議員(同)が地方創生担当相に就任▼加藤寛治衆院議員(同)が農林水産副大臣に就任

© 株式会社長崎新聞社