特集は、あす22日行われる「全国高校駅伝」に出場する県代表2校をお伝えします。男子は佐久長聖、女子は長野東です。おなじみの2校ですが両校とも被災地への思いを胸に都大路を駆け抜けます。
「気をつけ、礼。お願いします」
男子代表の佐久長聖は22年連続22回目の出場。3回目の全国制覇が目標です。先月の県大会では、2時間5分17秒で優勝。全国優勝した2008年と2017年の県大会に匹敵するタイムです。2年前の全国制覇を経験したメンバーも3人残っています。
高見澤勝監督:
「特に3年生は力も能力も高くて、下級生もどんどん力をつけてきてくれている。非常にバランスのいいチームになりつつある」
チームの中心は3年生の2人。鈴木芽吹キャプテンは、全国優勝した2年前、1年生ながら区間賞を獲得。春のケガから復帰したあとは5000メートルで13分台を出すなど、調子を上げています。
主将・鈴木芽吹選手(3年):
「自分が都大路にかける思いが一番強いと思うので、体もそうですけど、精神面もしっかり状態を上げてきている」
上田市出身の宇津野篤選手は、4区を走った去年の都大路では区間22位。悔しさをバネに県大会では4区で区間新記録を出しました。
宇津野篤選手(3年):
「(昨年は)足を引っ張ってしまった部分があったので、とても悔しい気持ち。しっかり自分の区間で先頭のチームとの差を縮めて、たすきを5区に渡していければいい」
今年、選手達は特別な思いで大舞台に挑みます。地元・佐久市は10月の台風で大きな被害を受け佐久長聖の練習コースも一部がぬかるんで、補修するなどの影響を受けました。選手は被災地に最高の結果を届けたいと意気込んでいます。
主将・鈴木芽吹選手(3年):
「優勝するというところで、佐久市や長野県の誇りとして思ってもらえるような結果を出していきたい」
高見澤勝監督:
「一生懸命走って、県民の皆さまに元気を与えていきたい」
一方、女子代表は長野東。13年連続13回目の都大路です。
去年まで2年連続の準優勝。今年は突出した選手はいませんが、『全員駅伝』で上位進出を目指しています。
主将・小原茉莉選手(3年):
「私たちは挑戦者という部分が大きい。目標としては都大路で5位入賞」
上位進出のポイントは最長区間の1区です。
玉城良二監督:
「当然、駅伝は流れが大切になりますので、1区の出来が大きく左右する」
1区の大役を任されるのが去年も都大路を経験しているチームの大黒柱・高松選手です。
高松いずみ選手(3年):
「走りで引っ張れるのが自分であって“走りのキャプテン”かなと。自分が今できることはチームを勢いづけることなので、そういった走りができるように」
もう一人の全国大会経験者のキャプテン小原は9月のけがで別メニューでの調整中。復帰が待たれる中、都大路を走るメンバー争いも激しさを増しています。
長野東も被災地への思いを胸に都大路を走ります。地元長野市は堤防決壊などで深刻な被害を受けました。選手たちが走る練習コースも倒木が相次ぎましたが、地域の人の助けにより数日で練習を再開することができました。
主将・小原茉莉選手(3年):
「支えてくださった方々であったり応援してくださった方々に、元気を与えられるような、そういう人たちを合わせた『全員駅伝』ができれば」
玉城良二監督:
「何らかの形で子どもたちの頑張りが、被災された方々の生活の頑張ろうという気持ちにつながってくれればありがたい」
「全国高校駅伝」の号砲は22日。女子は10時20分、男子は12時30分スタートです。