「お城EXPO」に全国のマニア集結 秀吉朱印状など初公開

デジタル想定復元された「大坂冬の陣図屏風」に見入る来場者=パシフィコ横浜

 姫路城、小田原城などの「日本100名城」をはじめ、全国の城郭を紹介し、専門家の講演など多彩なイベントを展開する「お城EXPO2019」(実行委員会主催)が21日、横浜市西区のパシフィコ横浜で開幕した。4回目の今年は、過去最大の99団体が出展。豊臣秀吉朱印状など初公開の資料や、デジタル想定復元された「大坂冬の陣図屏風(びょうぶ)」などを展示し、全国の城マニアらが詰め掛けている。22日まで。

 メイン展示の城めぐり観光情報ゾーン、城下町物販ゾーンでは、城郭を持つ自治体や観光協会などがブースを開設。世界遺産・姫路城など国宝5城のほか、県内の小田原城、石垣山城、小机城、津久井城といった城の城郭や地域文化の紹介、グッズの販売などを行った。

 また、「在りし日の首里城写真展」も開催され、写真60枚などを展示。メッセージコーナーには、再建を応援する多くのメッセージが寄せられている。

 関東初となった大坂冬の陣図屏風の展示には、浅野学園(横浜市神奈川区)歴史研究部の3人の姿も。屏風にも描かれている真田一族の興亡を研究しに来たという高校1年、堀米悠太さん(16)は「人の顔、色使いが緻密で、並々ならぬ情熱で描かれていて感動した」と目を見張っていた。

 また、小田原合戦(1590年)での山中城攻防戦を解説する講演会や、セミナー「戦国城郭小田原城から近世城郭小田原城へ」など、多彩な講演とワークショップが開かれた。

 昨年は3日間で約2万人が来場。今年は2日間だが、お城ブームを背景に、昨年を上回る盛況ぶりという。

 22日は午前9時~午後5時半(最終入場30分前まで)。当日券は一般1900円、小中学生900円。お城好きで知られる落語家春風亭昇太さんのトークショー、城郭写真家畠中和久さんによるセミナー「お城撮影の楽しみ方。令和元年」なども行う。

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