クイーンの楽曲に天才ベジャールが振付けた究極のパフォーマンス、2020年5月に上演決定!

世界的人気を誇るモーリス・ベジャール・バレエ団が3年ぶりの日本公演を行うことが決した。今回はクイーンの17の楽曲にベジャールが振付けた「バレエ・フォー・ライフ」、 そして不滅の名作「ボレロ」を含む魅力のミックスプログラムを上演。

ダンスに愛と革新をもたらした天才振付家、 モーリス・ベジャール 。 彼はバレエから古い装飾をはぎ取り、 生と死を見つめる現代人の芸術として創作をつづけました。 旺盛な好奇心と膨大な知識をもとに、 演劇・映画・文学・思想・宗教など異分野の要素や手法も取り入れたその舞台は、 最先端の総合芸術として世界中の人々を魅了。 日本には1967年に初来日。 瞬く間に感性の鋭い人々の注目を集め、 ブームを巻き起こした。

2007年、 ベジャールが惜しまれて没した後は、 長年ベジャール・ダンサーとして活躍したジル・ロマンが師の志を受けて芸術監督に就任。 ベジャールの作品をカンパニーが踊り継ぐとともに、 ジル・ロマン自身も現代人や社会の関係性の核心に触れる新たなダンスを発表している。

3年ぶり18度目となる今回の日本公演では、 Aプロで、 ベジャールが 世界的ロック・バンドのクイーンの音楽を使って創作、 各地で絶賛を浴びてきた「バレエ・フォー・ライフ」 を、 Bプロではベジャールの金字塔ともいえる傑作 「ボレロ」 と、 2人のシャンソン歌手を題材とした「ブレルとバルバラ」、 そして芸術監督ジル・ロマンがジョン・ゾーンの音楽に振付けた最新作「人はいつでも夢想する」を上演。

ロックにシャンソン、 クラシックと多様な音楽と題材をバレエと融合させるベジャールの真に自由で天才的な精神と、 時代とともに歩みつづけるモーリス・ベジャール・バレエ団の舞台に期待。

ブライアン・メイ(クイーン)より本公演へのメッセージ

「この素晴らしい機会にもう一度、 僕たちのファンと友人の皆さんに観ていただきたいと願っています。 もっとも大胆なバレエのクリエーターであり、 今なお惜しまれる偉大な友、 故モーリス・ベジャールが、 モーツァルトとクイーンの曲をめぐり創り上げた、 信じられないほど独創的なバレエ作品を」

Aプログラム 「バレエ・フォー・ライフ」

振付: モーリス・ベジャール

音楽: クイーン、 ウォルフガング・アマデウス・モーツァルト

衣裳デザイン: ジャンニ・ヴェルサーチ

映画 「ボヘミアン・ラプソディ」 がアカデミー賞4冠を獲得。 そのメガヒットぶりが社会現象とも呼ばれた、 世界的なロック・バンド、 クイーン。 モーリス・ベジャールが彼らの音楽を使って、 ロックとバレエを融合させた奇跡のステージがこの「バレエ・フォー・ライフ」。

ベジャールは、 クイーンの象徴的な存在だった フレディ・マーキュリー と、 ベジャール作品でカリスマ的な存在感を放ったダンサーの ジョルジュ・ドン という、 同時期にともに45歳で夭逝した二人のアーティストへのオマージュとしてこの作品を創作。 衣裳を担当したのは、 80~90年代のファッション界の寵児だった ジャンニ・ヴェルサーチ 。 彼もまたフレディやドンと同世代で、 本作の初演を待たずに凶弾に倒れた犠牲者だった。

全編に響き渡るのはクイーンのきらめくヒット曲。 ダンサーたちが生を炸裂させるなか、 フレディと思しき人物がトレードマークだった衣裳を身に着けて登場。 ところどころにモーツァルトの音楽が挿入され、 病気や死、 天国のイメージが鮮やかに対比される。 クライマックスは“現代の犠牲者たち”への追悼式ともいうべき厳かな雰囲気を帯び、 客席は感動に包まれれ。

Bプログラム 「ボレロ」

振付: モーリス・ベジャール

音楽: モーリス・ラヴェル

巨大な赤いテーブルの上で踊る孤高の“メロディ”と、 そのカリスマに導かれて群がる “リズム”たち。 ラヴェルが構築した精巧な音楽をダンスで鮮やかに展開しながら、 爆発的な絶頂をもって終結し、 観る者に衝撃とカタルシスを与える 「ボレロ」 。 舞踊が古来もつ神秘的な力を再現する儀式とも呼ばれ、 日本ではジョルジュ・ドンやシルヴィ・ギエムらスターダンサーたちが名演を残した、 ベジャール不滅の傑作です。 本家のベジャール・バレエ団による圧倒的な舞台が約束されている。なお、 Bプログラムでは「ボレロ」の他、 「ブレルとバルバラ」、 「人はいつでも夢想する」の豪華3作品を上演。

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