諫早 都大路で躍動 8位入賞 チームの強い思い結実 全国高校駅伝 女子 

女子第1中継所。諫早の2区森田(右)が1区弟子丸からたすきを受けて走りだす=京都市

 昨年「23」で止まった全国の連続出場。その悔しさを胸に大きく成長した女子の諫早が、2年ぶりに都大路で躍動した。2009年以来の入賞となる8位でフィニッシュ。主将の黒川は「掲げてきた諫早のスローガン“思い続けるものが勝つ”を、みんなで表現できた」と笑顔を見せた。
 選手も、控えに回った部員も、一人一人が「8位以内入賞」のために役割を果たした。勢いをつけたのは、3年生で唯一出走した1区弟子丸。エースの自覚を持って力をつけてきた最上級生が「きつくても絶対に諦めないで後輩たちにつなぐ」と7位で発進した。弟子丸以外の3年生も率先してメンバーをサポート。各区間で黒川や2年前に都大路を経験した大原らが、全国を知らない1、2年生を勇気づけた。
 そんな先輩たちの思いに2区以降の後輩たちが奮起。外国人選手がそろう2区で森田が8位で粘ると、3区川尻、4区川口は「1年生の意地を見せよう」と力走。9位で踏ん張った。最後はアンカー畑本が一つ順位を上げて、仲間の思いが詰まったたすきを入賞のゴールに運んだ。
 常に優勝争いをしていたころと比べれば、まだまだかもしれない。それでも、藤永監督が「ここからがスタート」と言ったように、あのころの「強い諫早」の背中を捉えるための一歩は踏み出せた。畑本とともに新チームの主力となる森田が宣言した。「来年は個人もチームも順位を上げて、入賞を続けていきたい」。都大路に本来の姿を取り戻した諫早が帰ってきた。

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