国民民主党 玉木雄一郎代表 若い人を応援 政策前面に

 長崎を訪問した国民民主党の玉木雄一郎代表は22日、長崎市内で長崎新聞社の単独インタビューに応じた。

 -歴代最長となった安倍政権への評価は。
 何をしたかよく分からない内閣。アベノミクスは行き詰まり、外交面でも北方領土交渉では後退した。長期政権の弊害である権力のおごりや緩みも顕著になっている。都合の悪い公文書を隠蔽(いんぺい)・破棄することも極めて問題で、民主主義の危機と言える。

 -党の訴えは。
 都合の悪いことを隠す政治をやめさせる。政権交代は一番の情報公開だ。また、アベノミクスは恩恵が労働者や地方に波及していないのが問題。家計を第一に考える経済政策に変える。経済の好循環のスタート地点を家計、消費に置くことが重要。「若者免税」など若い人を応援する政策を前面に出したい。

 -立憲民主党との合流について。
 いかにうまく力を合わせられるか考えている。数合わせで終わらせず、国民にとって何の意味があるか説明できないと意味がない。急いでやるべきではなく、期限も切っていない。丁寧な協議が重要だ。

 -両党は政策面で違いがあるが。
 同じ党の中に二つの政策はあり得ないので、どう折り合えるか協議している。例えば原発に依存しない社会という目的が同じでも、即ゼロを目指す立民に対し、従業員の雇用や廃炉費用などの課題について現実的な答えを出していくのが国民の立場。基本政策の擦り合わせをどうするか、簡単ではないと思う。

 -合流で譲れないものは。
 改革中道のポジション。左右に偏らず中道、かつ改革の精神を持つ立ち位置で野党がまとまるのが重要。そうしないと野党に政権を任せてもらえない。これは協議でも主張したい。

 -次期衆院選は。
 来年1月の解散も念頭に置きながら候補者調整を急ぐ。現職は全員当選させる。長崎県では現職がいる1区は死守し、新人の4区にも全力を注ぐ。立民などと相互に協力し、野党全体で議席を増やしたい。

 -支持率は低迷している。
 支持率は現職議員がいる地域は高く、地道にやる。野党の中では若い世代の支持が高い傾向にあり、会員制交流サイト(SNS)などを活用してアピールする。リーマン・ショックのような大きな経済的ショックに備える政策を用意しておくべきで、安心して消費できる環境をつくりたい。

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