DeNA濱矢、メキシコWLで“有終の美” 白星挙げ3勝無敗で帰国へ「来季100%の力を」

ベナードス・デ・マサトランに所属しているDeNA・濱矢廣大【写真:球団提供】

メキシコ最終登板は6回途中4安打4奪三振1失点で勝利投手に

 メキシコのウインターリーグに参加し、ベナードス・デ・マサトランでプレーしている横浜DeNAベイスターズの濱矢廣大投手が21日(日本時間22日)、本拠地で行われたチャロス・デ・ハリスコ戦に先発し、5回1/3、4安打1失点、4奪三振、3四球の内容で3勝目を挙げた。チームは5-2で勝ち、後期リーグ10勝14敗で10チーム中8位。

 濱矢はこの試合がメキシコでの最後の登板で、通算成績は7試合(すべて先発)登板で3勝0敗、防御率1.44。31回1/3を投げ、被安打14、被本塁打1、30奪三振、26四球、被打率.140だった。

 この試合を含め、レギュラーシーズン終了まで残り8試合。プレーオフ進出に向け、負けられない戦いが続くチームに、濱矢が貴重な勝ちをもたらした。この日の相手は昨季王者の強豪ハリスコだったが、5回までは三塁を踏ませないピッチング。6回に四球の後、適時二塁打を許し、1点を失って降板となったが、堂々の94球のピッチングで先発としての役割を果たした。

「多少のバラツキはあったが、スプリットを中心にカウントも取れたし、何とか要所を抑えられた」

 前回8日(日本時間9日)のアルゴドネロス・デ・グアサベ戦から中12日と休養十分での登板だった。前回は2回2/3を投げて4安打2失点、前々回の登板となった11月21日(同22日)のマヨス・デ・ナバホア戦も3回1/3で1安打1失点と先発としての役割を果たせないまま降板。「前回、前々回はものすごく調子が悪くて、直球にバラツキがあり、考えすぎてしまった。今回も調子は良くなかったが、試合の中で修正できた」と、3試合ぶりの白星を振り返った。

ハムの元助っ人からの助言も効果大「お前はマウンドで考え過ぎだ」

 チームメイトで15年に日本ハムでプレーしたミッチ・ライブリー投手からのアドバイスも生かした。「お前はマウンドで考え過ぎだ。アジアの打者とこっちの打者はスイングの軌道が違うから、お前のスプリットは有効だ」。その言葉を信じ、自信を持ってスプリットを力強く投げ込んだ。また来季を見越し、他の投手からもチェンジアップの投げ方を教えてもらい、球種に加えるために日々練習を重ねた。

「海外でこれだけがっつり野球をしたのは初めてでしたが、2カ月間楽しかった。あっという間でした。今年はDeNAでもファームで何度か先発をしましたが、1勝もできず、結果を残せていなかったので、先発もできるところを見せたかった。メキシコで3勝できたことは自信になりました。スプリットの完成度が高くなり、自信が深まったことが1番の収穫ですね」

 メキシコでの約2か月間の武者修行を終えた濱矢は22日にマサトランを発ち、24日に帰国予定。帰国後はDeNAのファーム施設で自主トレを行い、2月のキャンプインを迎える予定だ。「まだ横浜に来てから結果を残せていないので、メキシコで培ったものを生かし、100%の力を出せるようにしたい。先発かリリーフかはチームが決めることなのでこだわりはないが、開幕からシーズンの終わりまで1軍で試合に出られるようにしたい」。来季は楽天からDeNAに移籍して2年目となる大事なシーズン。濱矢は活躍を胸に秘め、帰国の途につく。(Full-Count編集部)

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