24日午前7時10分ごろ、川崎市川崎区水江町の東亜石油京浜製油所の工場から出火した。周辺は一時、黒煙が激しく立ち上り、およそ3時間半後に鎮火した。同社の男性社員(38)が両手足をやけどする重傷を負って病院に搬送されたが、意識はあり命に別条はないという。川崎臨港署や市消防局が出火原因を調べている。
署などによると、重質油を高温で分解して軽油やガソリンを作る「重質油熱分解装置」から出火。近くの事業所の男性職員から「煙が出ている」と119番通報があり、消防車14台が出動して消火活動に当たった。
同社によると、同装置は高さ、幅とも約50メートル。3年に1度行われる2カ月間の定期点検を終えて今月から再稼働し、24時間動いていた。同社で40年以上にわたって使用されており、1991年に同様の火災が1件発生していたという。
現場は、羽田空港から南西へ約5キロの工場が立ち並ぶ工業地帯。航空機の運航に影響はなかった。