歌会始に柴山さん 佐世保・祇園中教員 教え子に続き入選

柴山与志朗さん

 宮内庁は25日付で、来年1月16日に皇居・宮殿で行われる令和最初の「新年歌会始の儀」の入選者10人を発表。長崎県から佐世保市立祇園中教員の柴山与志朗さん(60)=北松佐々町=が選ばれた。長崎県からの入選者は2年ぶり15人目(1947年以降)。
 今回の題は「望(のぞみ)」で、選考対象は1万5324首(うち海外124首、点字22首)。入選者は当日、宮殿「松の間」に招かれ、天皇、皇后両陛下や皇族らの歌とともに伝統的な発声と節回しで歌が詠み上げられる。
 柴山さんは国語科教員。生徒らに短歌を指導する傍ら、短歌結社竹柏(ちくはく)会「心の花」に所属し作歌の研さんを積んでいる。入選歌は、初任校の小佐々中勤務時の生徒の会話を思い出して作ったという。漁師町でよく聞く子どもの会話をモチーフに家族愛を詠んだ。
 2年前には、当時勤務していた佐世保市立清水中の教え子、中島由優樹(ゆうき)さん(当時1年)が歴代最年少で入選。柴山さんは「今回連絡を受けたときも生徒の誰かが入選したと思った。自分のことだとは信じられなかった」と喜びを語った。
 今回、入選の最年少は新潟市の東京学館新潟高3年篠田朱里(あかり)さん(17)、最年長は三重県四日市市の主婦森紀子(としこ)さん(74)。天皇陛下に特別に招かれ歌を披露する召人(めしうど)は、歌人の栗木京子さん(65)が務める。

 ■他の入選者は次の通り。

 ▽埼玉県所沢市の農業若山巌さん(74)▽東京都世田谷区の主婦保立牧子さん(70)▽福岡県直方市の元会社員石井信男さん(64)▽北九州市の光照寺坊守粟屋融子さん(60)▽山形県酒田市の小学校長村上秀夫さん(56)▽横浜市の会社員森教子さん(49)▽大阪府豊中市の大学職員土田真弓さん(33)

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