農林水産省が豚コレラ(CSF)の発生県に隣接する8都府県にワクチン接種を拡大する方針を決めたことを受け、県は24日、県内の飼育豚約6万頭を対象にワクチン接種を始めた。
県畜産課によると、発生していない8都府県で最も早い接種開始。初日は相模原市、南足柄市、清川村の養豚場6カ所の計約5千頭を対象に実施し、来年1月6日までに全頭の接種を終える見通し。
この日、県養豚協会の山口昌興理事長らが県庁を訪れ、黒岩祐治知事に接種開始を報告。知事や県議会が実施した国への要望活動に対する謝意も伝えた。
山口理事長は「これで安心して生産に専念できる。これからも消費者においしい豚肉を提供していきたい」と強調。黒岩知事は「何とかたどり着いた思い。神奈川の豚はとても大事なブランド。守り通したい気持ちは一緒だ」と応じた。
ワクチン接種を巡っては、隣接する山梨や静岡県で野生イノシシなどへの感染が確認されているため、新たにワクチン接種推奨地域に追加された。