第64回全日本実業団対抗駅伝(ニューイヤー駅伝)は来年1月1日、前橋市の群馬県庁前発着コース(7区間100キロ)で行われる。全国6地区の予選を突破した37チームがエントリー。11年連続24度目の出場となるMHPSは、昨年あと一歩のところで逃した初優勝を目指す。
MHPSは3年連続入賞中。2017年は4位、18年は8位、19年は1位と4秒差の2位だった。今回の予選となった11月の九州実業団毎日駅伝は5位。思い描いていた結果は出なかったが、主将の木滑は「危機感が出てきた。レースまで死に物狂いで状態を上げていきたい」と悲願達成に向けて気合を入れ直している。
前回はエース井上が22.4キロの最長4区で区間賞を獲得。9月の東京五輪マラソン選考会(MGC)は27位に終わったものの、九州実業団毎日駅伝は練習を再開して2週間足らずで区間賞の走りを見せた。「今は状態が上がっている」と手応えを口にする。
木滑、岩田もMGC組。前回は終盤の6、7区で旭化成と首位攻防戦を繰り広げた経験値があるだけに、頂点を狙うには不可欠な存在だ。日の丸をつけた実績のある目良、松村の復調も期待したい。
スピードランナーの的野は1500メートルで6月の日本選手権4位。今季は5000メートルも自己ベストを更新した。「前回は1区11位で消化不良だった。速いペースならもっと持ち味を出せる」。実力者のオムワンバとともに、前半区間でいい流れをつくりたい。入社2年目の吉田がどれだけ成長してくるかも楽しみだ。
本番を前に、チームはユニホームをアシックス製に新調。赤と黒を基調とするこれまでのデザインを踏襲しながら、機能性に優れた仕様を採用した。装いも新たに新年の上州路に挑む。
今回の優勝候補に挙がっているのは、3連覇中の旭化成、東京五輪マラソン代表の服部を擁するトヨタ自動車。この2強をMHPSが追う。前回4位の富士通が予選落ちする波乱はあったが、コニカミノルタ、ホンダ、マツダも安定している。黒木監督は「1年前、優勝するチームとうちの気持ちの面で違いを痛感した。しっかりつないで、今度こそ喜びを分かち合いたい」と雪辱を誓う。
監 督 黒木 純
ヘッドコーチ 堤 忠之
(◎印は主将)
選 手 年齢 出身校
松村 康平 33 山梨学院大
岩田 勇治 32 福岡工高
佐藤 歩 31 大 東 大
◎木滑 良 28 瓊 浦 高
定方 俊樹 27 東 洋 大
目良 隼人 27 川 棚 高
的野 遼大 27 順 大
井上 大仁 26 山梨学院大
吉田 裕晟 24 専 大
江島 崚太 23 国学院大
エノック・ 26 山梨学院大
オムワンバ