鷹千賀&中日大野雄がノーノー、1イニング4Kや1球勝利も 19年投手記録・珍記録

ソフトバンク・千賀滉大と中日・大野雄大(左から)【写真:荒川祐史】

鷹千賀と中日大野雄は9月にノーノー、ハム吉田輝は6月に初登板勝利

 今季、投手によって達成されたいろいろな記録を見ていこう。

○ノーヒットノーラン
千賀滉大(ソ)2019.9.6ロッテ戦/ヤフオクドーム
NPB80人目、91度目。パ・リーグ28人、29度目。

大野雄大(中)2019.9.14阪神戦/ナゴヤドーム
NPB81人目、92度目。セ・リーグ39人、42度目。

 9月に立て続けに2人が達成した。千賀は133球12奪三振、3四球1死球。大野は136球9奪三振、1四球1失策だった。

 ノーヒットノーランにあと一歩という快投もあった。

○1安打投球試合
浜口遥大(De)2019.4.10阪神戦/甲子園/1回糸原の左前打のみ 完封

今永昇太(De)2019.4.12広島戦/横浜/4回菊池涼の左前打のみ 完封

ジョンソン(広)2019.7.24中日戦/マツダスタジアム/3回平田の右前打のみ 完封

 DeNAの2投手の快投は中1日で記録された。

 甲子園を沸かせた投手が、1年目から活躍したのも記憶に新しい。

○高卒新人初登板勝利
吉田輝星(日)2019.6.12広島戦/札幌ドーム/先発
2リーグ制後32人目(ドラフト制後19人目)

 2015年10月5日の安樂智大(楽)以来、日本ハムでは2010年8月11日中村勝以来7人目。

 吉田輝は5回4被安打4奪三振2与四球、自責点1。球速は140キロ台だったがホップする速球に広島の各打者は翻弄された。

○新人開幕戦勝利
甲斐野央(ソ)2019.3.29西武戦/ヤフオクドーム/完了
2リーグ制後16人目、パ・リーグ6人目

 2008年3月20日、楽天戦の久米勇紀(ソ)以来。甲斐野はここから13試合連続無失点。これも新人投手のNPB記録となった。

西武平井が球団記録の78試合登板、DeNA上茶谷は1イニング4奪三振

 救援投手の役割が年々大きくなる中、ハードな記録も生まれた。

○シーズン79登板
平井克典(西)2019.9.21楽天戦/楽天生命パーク
パ・リーグ新記録

 従来の記録は1961年稲尾和久(西鉄)の78登板。NPB記録は2007年久保田智之(神)の90試合。平井は最終的に81試合まで登板数を伸ばした。

○10試合連続登板
田口麗斗(巨)2019.7.6DeNA戦~7.20広島戦
セ・リーグタイ記録

 10試合以上は2013年の涌井秀章(西)以来、NPB16人18度目。NPB記録は1944年若林忠志(神)の14試合連続。田口はこの間、5連投、3連投が各1回。

 珍記録もあった。

○1球勝利
酒居知史(ロ)2019.3.29楽天戦/ZOZOマリン
NPB42人、43度目。パ・リーグ22人、23度目。

 酒居は9回2死一、三塁で登板。嶋基宏を1球で投ゴロに仕留めた。開幕戦では初だった。

○イニング4被本塁打
東條大樹(ロ)2019.4.7ソフトバンク戦/ヤフオクドーム/8回
NPB16人目、パ・リーグ7人目。

 2005年9月23の花田真人(ヤ)以来。東條はわずか1イニングで松田宣3号、上林3号、釜元1号、福田1号の4被弾。

 これは「野球クイズ」によく出る珍プレーだ。

○イニング4奪三振
上茶谷大河(De)2019.7.2阪神戦/横浜/5回
NPBタイ記録24人25度目、セ・リーグ14人14度目

 2018年9月15日の千賀滉大(ソ)以来。記録上「振り逃げ」は投手に奪三振がつき、状況によって投手の暴投や捕手の捕逸(パスボール)もつく。

 上茶谷は5回に、梅野(中前打)、高山(三振)、木浪(三振)、西(左前打)、近本(振り逃げ)、糸原(三振)。満塁のピンチを切り抜け、この試合で勝利投手に。上茶谷には暴投が付いた。

 理論上では1イニング5奪三振以上も可能だがNPBではまだ記録されていない。(広尾晃 / Koh Hiroo)

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