「スカーレット」で芸術家役の西川貴教「地元に寄与できることがあればうれしい」

戸田恵梨香主演のNHK連続テレビ小説「スカーレット」(月~土曜午前8:00=NHK大阪放送局制作)にジョージ富士川役で出演している西川貴教。滋賀県出身の西川は滋賀を舞台にした朝ドラへの出演に「滋賀県の代表として、この作品を通して滋賀の魅力を知ってもらいたいと思います。“朝ドラ”出演については、地元の方が本当に喜んでくださる姿を感じていて、純粋にうれしいです。僕が出演するということ以上に、皆さんの喜ぶ姿を見ているのがすごくうれしいです。僕が作品や地元に寄与できることがあるのであれば、さらにうれしいです」と滋賀愛を叫び、喜びを爆発させている。

ドラマは、滋賀県の焼き物の名産地・信楽を舞台に、戦後の高度経済成長期に男性ばかりの陶芸の世界で、女流陶芸家の草分けとして歩み始める川原喜美子の姿を描くストーリー。フランスの美術学校に留学経験を持つジョージ富士川はこてこての大阪ことばが特徴で、口癖は「自由は不自由やで!」。喜美子とは、大阪での出会いは一瞬だったが、信楽で思いがけない再会を果たし、信楽に新しい風を吹きこむという役どころだ。

オファーの際は仕事で大阪にいたという西川。「そこに、普段あまり遠方の現場には来ないチーフマネジャーが来ていたのを見て、なにかトラブルがあったのか?と思っていました。『なにがあかんかったんやろう?』と聞いたら、『急きょ、返事をしないといけない案件がありまして…ドラマです』ということで、詳しく教えてもらったら“朝ドラ”の出演依頼だったんですね。僕は舞台の仕事は定期的にさせていただいておりますが、映像の仕事は本当に久しぶりでした。でも、ヒロイン・喜美子にとってジョージ富士川との出会いが転機となることも伺い、そういった方を演じる機会なんて一生のうちで二度とないんじゃないかと思ったので、ぜひやらせていただこうと思いました」と心境を語る。

キャラクターについては「わが道を行く人物というか、斬新なアートで時代を切り拓いていく寵児として、その魅力を醸し出せるようにできればと思っています」と語り、「ジョージ富士川の作品も非常に奇抜で、それによって喜美子にもいろいろな刺激を与えると思います。でも、本人はそれにいい意味で無頓着というか、外からどう見られているかをあまり気にしていない、だからこそ大阪ことばでがっつり気さくに話していくし、気取ったところもないと思います。ただ、制作に入るとのめり込むような集中力があるなど、芸術的な部分やなにか人知を超えた才能みたいなものを、どこか匂わせることができればと思っています。こんなにフレンドリーなのに、なにか踏み込めない…といった雰囲気を感じていただけるような役作りができればと思いますね」と役柄をしっかりと分析し、演技に臨んでいる。

© 株式会社東京ニュース通信社