佐世保市交通公園 閉園式 47年の歴史に幕

47年の歴史に幕を下ろした閉園式=佐世保市交通公園講堂

 ゴーカートなどを通じて楽しみながら交通ルールを学ぶ佐世保市交通公園(祇園町)の閉園式が28日、同公園講堂であり、市民に惜しまれながら47年の歴史に幕を下ろした。
 交通公園は自動車の急速な普及に伴い、安全運転の啓発を目的に全国各地に整備。佐世保市では1972年に開園し、約280万人がゴーカートを利用して信号機などのルールを学んだ。市は老朽化などを理由に、周辺の名切地区再整備事業の一環で閉園を決定。敷地には駐車場などを整備し、建物は来年1月6日に「市交通安全学習館」として新たに開館する。
 閉園式には市関係者や園児ら約50人が出席。朝長則男市長は「閉園は感慨深いものがある。今後も新たな交通安全教育を推進する」とあいさつ。学習館に導入する交通安全のシミュレーターも披露した。
 閉園日はゴーカートを無料で開放し、多くの市民が最後の運転を楽しんだ。大宮幼稚園(白岳町)の園長、古賀久貴さん(46)は「自分も交通公園での体験を通じ交通ルールを覚えた。寂しいが、これからも子どもたちに交通安全の大切さを伝えていきたい」と名残惜しそうに話した。

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