「お年寄りが餅を食べると喉に詰まらせ危険?」
こんなイメージを取り払おうと長崎県西彼長与町本川内郷の社会福祉法人ながよ光彩会は、食感はそのまま安全に食べられるような餅を考案し、お年寄りに振る舞った。
同法人では昨年まで餅の提供を控えていたが「正月にはどうしても餅が食べたい」という利用者もいた。そこで同法人の管理栄養士、小柳智恵子さん(24)と山崎ゆうさん(24)を中心に「お餅のプロジェクト」を組んだ。
混ぜる食材や割合などを約1カ月半かけて試行錯誤。蒸したもち米とうるち米、サトイモを1対2対3の割合でつくと、喉に引っかかりにくい餅になった。
小柳さんは「特有のべたつきを抑えるため複数の食材を試した」、山崎さんも「サトイモの割合を増やすと歯切れが良くなった。食感も遜色ない」と出来栄えに満足している。
関連法人が運営するグループホームながよ(同町嬉里郷)で25日あったもちつき大会では、オリジナルの砂糖しょうゆソース、きなこソースなど、水分の多いものと一緒にお年寄りに提供。簡単に箸で切れたり、かみ切れたりする食べやすさに「おいしい」「長生きできる」と笑顔になった。
法人統括本部課長の畑村竜太さん(37)は「食材や食べ方の工夫次第で、お正月に家族一緒に餅が食べられたらうれしいのでは」と話した。
喉に引っかかりにくい餅考案 サトイモ混ぜ試行錯誤 長与の社会福祉法人
- Published
- 2019/12/30 00:08 (JST)
- Updated
- 2019/12/30 11:07 (JST)
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