「趣味の延長」で始められる副業 『ネット販売』は7割以上が利益を得ているデータも 2020年も増加の傾向

参入障壁の低い点が人気です(画像はイメージです)

自分で購入(仕入れ)した商品をインターネットを利用して販売する「インターネット物販」といえば、「副業」のなかでも人気のあるジャンルです。ここ最近は楽天の「送料無料問題」が物議をかもしていますが、それでもわりと始めやすくてリスクもそれなりに低めというのは副業ビギナーにとって大きな魅力です。そんな「インターネット物販」の現在についてわかるいろいろなデータを探してみました。

まず、インターネット物販で運営するネットショップには「モール型」と「カート型」の2タイプあります。1つのサイトにたくさんのショップが集まっているのがモール型、ショップ単独のサイトで販売するのがカート型です。

とくにモール型はメジャーなサイトが多く、日経BPコンサルティングが2019年12月20日発表した「Webブランド力調査2019-秋冬」では1位に楽天市場、3位にAmazon.co.jpがランクインしています。ちなみに2位はYahoo!JAPAN、4位がGoogle、5位がサントリーで、そうそうたるメンツのなかでも圧倒的に強いということがわかりました。というか、楽天は前回の同調査でも1位で、なんだかんだで問題になってもやっぱり強いなという印象です。

つぎにネットショッピングの利用世帯がどれだけ増えているかを示したのがグラフ1です。20年近く前になる2002年にはわずか5.3%だったのが、2018年には約4割まで増加。ネットで買い物をすることが当たり前になっていることが伺えます。

この流れを受けて国内のネットショッピング市場は大きな伸びを見せています。グラフ2は日本のBtoC-ECの市場規模を表したものですが、2010年の7兆7880億円から右肩上がりに伸び続け、2018年にはなんと17兆9845億円。わずか10年足らずで2倍以上の規模に膨れ上がりました。

そんな背景を考えれば、「副業」としてインターネット物販を選ぶという人が多いのもうなずけるというもの。実際、ネットショップを運営する人の多くがライトな動機でスタートしていて、しかもそれなりの利益を上げているようです。それが伺えるのがグラフ3で、ネットショップを始めたきっかけの1位が「趣味の延長」で、7割以上の人が月3万円以上の売り上げを上げているという結果に。また、全体の56.8%がネットショップ以外の仕事をしていると回答しているため、やはり副業として運営する人が多いことがわかります。

これから副業はますます盛んになっていくことが予想されていますが、そのなかでネットショッピング物販もより注目されるはずです。新しい年を迎えて何か副業でも始めてみようか、なんて考えている人はぜひ参考にしてみてください。(取材・文◎百園雷太)

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