5年ぶりV、遊撃で40発の坂本MVP、阿部&上原が引退…巨人2019年10大ニュース

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巨人・坂本勇人【写真:Getty Images】

MVPの坂本勇は40発&巨人主将就任初のリーグV達成

 昨秋、原辰徳監督が高橋由伸前監督からバトンを継いで、3度目の監督就任。FA宣言した丸佳浩外野手を広島から、炭谷銀仁朗捕手を西武から獲得した。チームの主力だった長野久義外野手、内海哲也投手を人的補償で放出しながらも若手を積極的に起用。コーチも育成するという手腕で5年ぶりのリーグ優勝をもたらした。グラウンド上で起きた巨人の2019年の主な出来事を10大ニュースで振り返る。

○5年ぶりリーグ優勝も日本シリーズ4連敗

 2014年以来、5年ぶり37度目の優勝を決め、G党は大きく沸いた。1リーグ時代の9度を含めると通算46度目。原監督にとっては8度目の優勝となった。6月に首位に立ち、そのまま1位をキープ。一時は2位のDeNAに0.5ゲーム差にまで迫られたが、最後はしっかりと勝ち切った。クライマックスシリーズ(CS)は3位だった阪神に勝利し、日本シリーズへと駒を進めた。しかし、ソフトバンクに4連敗で敗戦。来季への課題が大きく見えた戦いだった。

○坂本勇人が主将就任後初リーグV&自身初40発の大活躍でMVP受賞

 開幕から36試合連続出塁のセ・リーグ新記録を樹立。2番打者としてチームを牽引し、143試合に出場し、打率.312、40本塁打、94打点をマークした。リーグ史上初となる遊撃手でのMVPに輝いたほか、ゴールデングラブ賞、ベストナインを受賞した。12球団「令和1号」も放つなど、記録づくしの1年だった。阿部から継いだキャプテン就任後、初めて優勝の美酒だった。

○阿部慎之助が現役引退 2軍監督就任へ

 今年はチームを代表する選手の引退が続いた。通算400号を放った阿部が19年間の現役生活にピリオドを打った。ルーキーイヤーの2001年から開幕スタメンを勝ち取り、工藤公康氏(現ソフトバンク監督)、桑田真澄氏ら当時主力の投手のボールを受けて感性を磨き、松井秀喜氏、高橋由伸氏ら先輩打者に負けないよう打撃も磨いた。強打の捕手として、球界を代表する選手となった。現役引退後は2軍監督に就任し、指導者としての道を歩み出した。すでに秋季キャンプからノックバットを手に指導を開始している。

○上原浩治、スコット・マシソンも引退

 メジャーから復帰した上原もシーズン途中に引退表明。ルーキーイヤーの20勝、ヤクルト戦での涙の敬遠、抑え転向など名場面は語り切れない。上原に憧れた現役選手も多く、今後も再びユニホームを着て、グラウンドに戻ってくる日を期待したい。2012年から8年に渡って巨人の優良助っ人として奮投したマシソン。マウンドでの活躍はもちろんだが、ファンサービスやメディア対応も素晴らしく、チームへの貢献は大きかった。2013年、2016年には最優秀中継ぎのタイトルを獲得。山口鉄也氏、西村健太朗氏らと盤石の中継ぎ陣を形成した。

○原辰徳、史上13人目の監督通算1000勝

 7月30日の広島戦で勝利し、原監督が通算1000勝を達成。球団では川上哲治氏、長嶋茂雄氏に次ぐ3人目の偉業となった。原監督は2002年に長嶋監督の勇退を受けて就任。その年の4月3日の中日戦で初勝利。03年限りで1度、退任し、2006年から2度目の指揮。07~09年、12年~14年の2度の3連覇を含むリーグ優勝8度と3度の日本一を達成し、15年に退任。18年秋、高橋由伸監督からバトンを受け、3度目の監督に就任した。

○岡本和真が2年連続30本を記録、周りから愛される4番に

 前半戦は苦しみ、打順降格した時もあったが、143試合出場、打率.265、94打点、2年連続で30本塁打をマーク。リーグ優勝に貢献した。年俸も6000万円増の1億4000万円(金額は推定)で大台を突破。原監督の叱咤激励、広島から加入した丸、好調だった坂本の存在でマークが分散したことや、球団ゲストとして打撃アドバイスを送ったクロマティ氏の存在なども復調を支えた要因ともなった。

亀井&桜井の存在がなければリーグ優勝は難しかった…活躍光る

○山口俊が投手3冠→球団史上初のポスティングでメジャーへ移籍

 エースの菅野がシーズン中に離脱も山口俊が先発ローテを支えた。15勝4敗という成績で最多勝利。その他、最高勝率、最多奪三振のタイトルを獲得。ベストナインにも選出された。オフにはかねてからの夢で、以前から球団に申し入れていたポスティングシステムを使ってメジャー移籍。ブルージェイズと2年で年俸300万ドル(約3億3000万円)で契約。若手投手たちと先発投手争いをしていく。

○桜井俊貴が4年目で覚醒、新人高橋&戸郷が日本シリーズ登板…若手投手の台頭

 昨秋のキャンプからアピールを続けていた桜井が中継ぎとして開幕1軍入り。リリーフでプロ初勝利を挙げると、原監督と宮本コーチは先発起用という、以前から温めていたプランを交流戦で披露。桜井はその期待に応え、躍動感のあるフォームから、シーズン通じて8勝をマークし、先発陣の窮地を救った。新人の高橋優貴も5勝、高卒新人の戸郷も終盤に1軍を経験し、日本シリーズに登板。好結果は残せなかったが、大きな経験ができた。2020年以降の若手投手で投手陣の底上げに期待。

○亀井善行が陰のMVP、1番に固定され攻守でチームを救って1億円更改

 ベテラン亀井の存在は優勝の大きなピースとなった。序盤は5番以下を打つことが多かったが、チームがなかなか波に乗り切れない時に、原監督に1番に起用されると、存在感を大きく発揮。2番坂本勇、3番丸、4番岡本が後ろに控える強力打線を形成した。広角に打て、選球眼も良好。走力もあり、三盗に成功しててチャンスメークするなど相手にとって嫌な1番打者だった。もともと能力の高い外野守備で、投手を助けた。“ゴールデングラブ級”の守備も光り、契約交渉では1億円更改(金額は推定)となった。

○菅野智之がエース番号「18」を背負い、苦しみながらも2ケタ勝利

 これまでチームの柱として支えてきたエースだったが、今年は怪我との闘いで苦しい1年だった。ペナントレースでは防御率は自己ワーストの3.89だったが、それでも3年連続2桁となる11勝(6敗)と優勝に貢献した。クライマックスシリーズは登板を回避し、ソフトバンクとの日本シリーズ第4戦で復帰。本来の投球ではなかったが6回1/3を自責点3。エースナンバー「18」を背負った男は来季、どのようなパフォーマンスを見せてくれるだろうか。

 その他にも炭谷・小林・大城の併用で相手打者を幻惑した捕手陣の存在、「状態イイネ!」グッズまで飛び出したチームの雰囲気、“タレントコーチ”と周囲から言われながらも、結果で証明してみせた宮本投手コーチや元木ヘッドの人心掌握術、育成選手から這い上がった元とび職・増田大輝の優勝決定試合での躍動など、注目ポイントはたくさんあった。(Full-Count編集部)