松浦のパン屋「パルタージュ」きょう閉店 松浦高生 感謝の色紙と花束贈る

校内でのパンの販売に感謝の色紙や花束を川島さん(左)に手渡す松浦高生徒会の磯木さん=松浦高

 長崎県松浦市志佐町のパン屋「パルタージュ」(井上慎一郎オーナー)が30日で閉店する。約40種類の焼きたてのパンが味わえる店として人気だったが、松浦市の人口減少が続く中で売り上げは伸び悩み、先々営業を続けていくのは難しいとして、6年半続けた店を閉めることになった。
 閉店を惜しむ声は多い。県立松浦高(中上徹校長)では校内での販売を許可。昼食や部活動の前後のエネルギー補給に買い求める生徒に重宝されていた。閉店を知った生徒会(百武歩会長)ではこれまでの感謝を込めた色紙と花束を同店に贈ることを申し出た。
 校内最後の販売日となった24日には、井上さんに代わり、従業員の川島由梨さん(38)が同校を訪れ、約40個のパンを販売。「あっという間に売り切れた」という。校長室であった色紙の贈呈式では生徒会役員の1年、磯木亮太朗さん(16)が「パルタージュのパンが食べられなくなるのは残念」とあいさつ。川島さんも「多くの生徒さんが買いに来てくれた。会えなくなるのは寂しい」と話した。

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