地産地消へ 長崎県産ゴマ栽培 諫早「はたちょく」 加工品作りも視野

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県産ゴマを手にする坂本社長=諫早市川床町

 地場農産物宅配を展開する「はたちょく」(諫早市)は2018年からゴマの委託栽培に取り組んでいる。2018年は試験栽培だったが、2019年から「県産」として本格販売する。同社によると、ゴマを「県産」と銘打って販売している例は本県では少ない。県産ゴマを使い、将来的には加工品作りも視野に入れる。

 同社によると、ゴマの99.9%はアフリカなどから輸入されている。外国産に比べて香りがいいとされる国内産は0.1%に過ぎず、鹿児島県の喜界島などが産地。健康ブームも一因に、栄養素が豊富なゴマの需要は高まっているという。
 同社の坂本均社長(55)はゴマの栽培時期と期間に着目。一般的に6月中旬ごろに種をまき、刈り取りは9、10月ごろで「夏場に育てる作物がない農家に適していると思った」。1年間、切れ目なく農作物の栽培を促し、農家の所得向上も後押しする狙いもある。
 栽培の委託先は、壱岐市と島原半島の農家計25人。土地を確保しやすいことや環境の良さなどを踏まえ、依頼した。坂本社長らが勉強のため喜界島を訪ね、定期的な除草が必要なことや、茎と葉の色から刈り取りのタイミングを見極めることなどを農家と共有。2019年は約20ヘクタールで4トンの収量を見込み、加工メーカーなどに販売する予定だ。
 雲仙市吾妻町の農家、馬渡重幸さん(69)は、自身の農地約1.5ヘクタールでゴマを作っている。11月下旬には刈り取った株の乾燥を終え、ゴマを取り出した。馬渡さんは、ふるいや唐箕(とうみ)にかけてごみを除去する前のゴマを手に「外国産に頼らず、安心安全な県産ゴマの地産地消を進めていきたい」と話した。
 坂本社長は「3年後までに20トンの収量を目指す。県産ゴマを使った商品作りも検討していきたい」としている。

十分に乾燥させ、ゴマを取り出す馬渡さん=雲仙市