さようなら2019

 会心のトライでゴールに飛び込んでもニコリともしない武骨なラガーマン。ニコニコと笑顔の絶えないゴルフのシンデレラ。ヒット商品の代表格は、ぷにぷにと不思議な食感が楽しいタピオカに現金不要の「○○ペイ」あたりだろうか▲あなたが選ぶ“今年の顔”は誰だろう。いよいよ残り数十時間となった辺りで、数字の語呂合わせが「ぶ・れ・い・く」と読めることにひょっこり気がついた。2019年もきょう1日限り▲壊す・切る・裂く…英単語の「break」の最初の項には、物騒な“破壊系”の訳語が並んでいる。大型の台風や記録的な豪雨が県内にも爪痕を残して去ったことを思い起こす。被災地はどんな年の瀬を迎えているか▲「桜を見る会」への批判に大学共通テストを巡るドタバタの大失態。新元号の祝賀ムードにも支えられて明治以来の最長不倒距離を日々刻む政権だが、「ほころび」ばかりが目立ち始めた1年でもあった▲「切り開く・打開する」=特効薬の見当たらない若者の流出と人口減少が続く本県。だが、相次いで発表された先端企業の立地話には長い低迷を打ち破る兆しを感じながら▲コーヒーブレークの「break」は「ちょっと休憩」。年末年始の骨休めで新しい年も元気に好スタートといきたい。皆さま、よいお年を。(智)

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