秋山の加入によりレッズの遊撃手補強が加速する可能性

日本時間12月31日、埼玉西武ライオンズから海外フリーエージェント権を行使していた秋山翔吾がレッズと3年契約で合意したことが明らかになった。秋山は、現時点ではセンターを中心に外野3ポジションを守りながらレッズ打線のリードオフマンを務めることが予想されている。また、大手移籍情報サイトの「MLB Trade Rumors」は「秋山の加入はレッズに複数の選択肢をもたらした」とし、レッズが遊撃手補強への動きを加速させる可能性について言及している。

レッズの外野陣では、左打者の秋山とジェシー・ウィンカー(打率.269、16本塁打、OPS.830)、右打者のニック・センゼル(打率.256、12本塁打、OPS.742)とアリスティデス・アキーノ(打率.259、19本塁打、OPS.891)の合計4人がレギュラークラスの出場機会を得ることが予想されている。埼玉西武では不動の正中堅手として活躍してきた秋山だが、レッズではセンターに固定されるのではなく、チーム事情に応じて外野3ポジションを守ることになると見られる。

秋山の加入によって注目されるのが、チーム内で最高の有望株と目されるセンゼルの処遇である。本来は三塁手のセンゼルだが、三塁には主砲のエウヘニオ・スアレスがいるため、メジャー1年目となった今季はセンターで起用された。正二塁手としてマイク・ムスターカスが加入したことにより内野復帰の可能性が消滅し、来季も外野手として起用される見込みだが、有望株としての評価が高いうちにトレードで放出される可能性を指摘する関係者もいる。

レッズは現在、フレディ・ギャルビスがレギュラーを務める予定の遊撃のグレードアップを目指し、フランシスコ・リンドーア(インディアンス)の獲得に乗り出していることが報じられている。インディアンスはリンドーアをレッズへ放出する際の交換要員のメインピースとしてセンゼルを欲しがると見られており、秋山の加入によってこのトレード交渉が加速する可能性がある。

センゼルが放出されれば、チーム内にはセンターを本職とする選手がいなくなるため、秋山は「1番・センター」に固定されることになるかもしれない。今後の補強は秋山の出場機会に大きな影響を与える可能性があり、年明けのレッズの動きには注目が集まりそうだ。

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