福井県は、実は日本海側一の梅の産地。
特に若狭町などでは、一面梅畑が広がる光景を目にすることもよくあります。
ここでは、福井で作られている『福井梅』をご紹介します。
福井梅とは?
福井県で作られている福井梅。
果肉が厚く、種が小さいことが特徴です。
福井梅には4つほどの種類があり、中でも有名なのが『紅映梅』(べにさしうめ)です。
その品質は紀州の南高梅に勝るとも言われているほど!
紅映梅の産地はほぼ100%福井県で、その75%以上が若狭町で栽培されています。
紅映梅は主に梅干しに使われますが、名前の通り加工をする前から赤みがかっていることが特徴。
また、病気や天候の影響を受けやすいことから栽培が難しく、収穫量も少ないです。
さらに、小ぶりで種が小さく皮が薄いため、加工途中で破れてしまうことも多いんだとか。
そのため、梅の流通量全体の1%ほどしかない希少品種でもあります。
『剣先梅』(けんさきうめ)は、名前の通り実の先端部分がやや尖っているのが特徴。
梅酒や梅シロップなどの加工に用いられることが多いです。
福井ではそのほかに『新平太夫(しんへいだゆう)』や『福太夫(ふくだゆう)』といった品種の梅も作られています。
福井梅の歴史
福井梅の歴史は古く、天保年間(1830~1843年)の西田村伊良積(現在の若狭町)が発祥とされており、かつては『西田梅』という名前でつくられていました。
梅栽培が本格的に定着したのは明治15年頃。
伊良積の田辺市太夫氏、今井安左ェ門氏が普及を推進したことで、梅栽培がさらに広まったと言われています。
皇室への献上や大相撲への贈呈も
福井梅は公の場に出ることも多い梅。
例えば昭和52年、日本赤十字社福井県支部結成100周年記念式典の際に、来福されていた三笠宮妃殿下が梅酒を召し上がったことをきっかけに、以来、皇室に献上されてきました。
また、昭和61年からは、大相撲の優勝力士に福井県知事賞として福井梅を贈呈しています。
こだわりの梅酒も!
福井県では、加工途中で破れてしまうことも多い繊細な紅映梅が、梅酒やノンアルコール飲料などにして販売されています。
アルコール度数のバリエーションが複数ある無糖の梅酒や、レモングラス香る爽やかな梅酒など、さまざまな梅酒があります。
その一部はこちらで詳しくご紹介しています!おみやげにいかがでしょうか?