【MLB】大谷翔平がMVPに輝くには? 米名物記者が目標設定「フルタイム」「10勝、20発…」

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エンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】

米ヤフースポーツ敏腕記者ジェフ・パッサン氏が打者一本で臨んだ大谷を評価「新人王がマグレでなかったと裏付けた」

 今季の二刀流復活が期待されるエンゼルスの大谷翔平投手。18年10月に右肘のトミー・ジョン手術を受けた影響で打者一本で臨んだ昨季は5月7日の敵地・タイガース戦で復帰。106試合出場し、打率.286、18本塁打。自己最多の62打点をマークした。米ヤフー・スポーツの敏腕記者、ジェフ・パッサン記者はFull-Countのインタビューに応じ、今季の活躍を高く評価すると同時に、来季の課題、さらには日本人2人目のMVP獲得を期待した。

 パッサン記者は18年の新人王投票で大谷に1位票を投じている。開票後に「大谷が成し遂げたことは歴史的なこと。素晴らしい打者で、平均以上の投手だ。新人王受賞は当然だ」とツイート。シーズン中は全米を忙しく取材する敏腕記者だが、メジャーでも稀有な二刀流の、打者としての1年に注目していた。

「彼の打撃が本物だということを、世間に示したと思います。良く知られていますが、私は(メジャー1年目の開幕前に)『彼は打てない』と発言しました。大間違いだったと思います。今季、彼が見せた実力によって、新人王がマグレではなかったという裏付けになったのです。昨年の活躍はまさしく事実であり、彼の打撃、パワー、スピードを見るのが好きでした。ダイナミックな攻撃ができる選手です」

 大谷は昨シーズン終盤の9月13日(同14日)に左膝の分裂膝蓋骨を手術。チームのポストシーズン進出が消滅したこともあって、今季へ万全を喫した形だが、この決断にも理解を示した。

「健康でいることは、どんな時でも良いことだと思います。長期的に見ても問題化する類のものだとしたら、今、対処しておく方が良い。腕の怪我から復帰した選手が、その他の怪我のリハビリに時間を使うとなると、不安にかられるものですから」

 トミー・ジョン手術と投手の関係をめぐる著書「豪腕」で知られているパッサン記者。右肘のトミー・ジョン手術のリハビリがいかに困難かを分かっている。ましてや、前例のない二刀流選手のトミー・ジョン手術からの復帰。年間のイニング数など制限がかかるが、具体的な起用法は1月下旬までに決まる見通しだ。

「エンゼルスの起用法に、私は非常に興味を持っています。手術を経験したということで、特に彼がDHとして出場する機会の多さ、野手として出場する可能性、投手として出場する頻度に関してです」

米ヤフースポーツの敏腕記者ジェフ・パッサン氏【写真:編集部】

二刀流・大谷に求められるシーズンを通した躍動「フルタイムで彼が活躍できるのかどうか見極めたい」

 その上で、敏腕記者が大谷に求めるのはシーズンを通した活躍。そして、二刀流で個人タイトルの獲得が難しい大谷にとっては最高の栄誉となるMVP受賞への期待を込めた。

「彼はシーズンを通じて、(投打両面で)安定した働きをまだ見せていません。それは本当に困難なことです。私は依然としてフルタイムで彼が(二刀流で)活躍できるのかどうか見極めたいです。彼の才能を疑ったりしません。なぜなら、私は彼の才能に関して、もはや何の疑念も持っていないからです」

「もし10勝、防御率3.50以下、打率.280、出塁率.350、長打率.500、20本塁打、75打点。これらすべてを同じ年に達成して、それほどの活躍を投打両面で見せることができたら、それは正直MVPクラスの成績です」

 昨季はレッズのロレンゼンが「救援&外野」の新たな二刀流として球界を沸かせた。それでも、大谷には“第一人者”としての活躍を期待している。

「彼が復帰して、我々がこれまでに見た中で最高の二刀流選手になってくれるといいですね。なぜなら、明らかに彼には才能があります。どれだけ優れた打者なのか、我々は知っています。日本での活躍、そしてここで彼が見せたパフォーマンスを考慮すると、どれだけ素晴らしい投手になれるかも我々は分かっています」

 18年にベーブ・ルース以来の二刀流としてメジャーに新風を吹かせた25歳。二刀流復活がかかる今季も全米注目の1年となりそうだ。(小谷真弥 / Masaya Kotani)