平和な世界実現訴え 正月座り込みに70人 長崎・平和公園

核兵器廃絶や平和な世界の実現を訴えて座り込む被爆者ら=長崎市、平和公園

 広島・長崎への原爆投下から75年目を迎え、長崎市松山町の平和公園で1日、「正月座り込み」(実行委主催)があり、被爆者や被爆2世、平和運動に関わる若者ら約70人が、核兵器廃絶や平和な世界の実現を訴えた。
 2002年に始まり19回目。参加者は、長崎で原爆がさく裂した午前11時2分に黙とうをささげた。
 県平和運動センター被爆者連絡協議会の川野浩一議長(80)は「被爆者が高齢化し核廃絶運動への自信を失いかけていたが、長崎を訪れたローマ教皇のメッセージに『自信を持て、頑張れ』と力をもらった」と決意を新たにしていた。
 昨年敗訴が確定した被爆体験者訴訟第2陣原告団の山内武団長(76)は、一部の原告が再提訴する方針を報告。「弁護士と相談して一歩ずつ取り組みたい。支援をお願いしたい」と訴えた。
 昨年の高校生平和大使で県立長崎北陽台高2年の田平彩乃さん(17)は「若者、高校生の代表として長崎から平和を訴えたい」と決意を述べた。純心女子高2年の永田真緒さん(17)は「被爆者が高齢化する中で自分たちにできることを考えて活動したい」と意欲を語った。

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