ナショナルズが前アストロズの救援右腕・ハリスと契約合意

アストロズで5年間にわたって優秀なリリーバーとして活躍し、昨年のワールドシリーズ第7戦でハウィー・ケンドリックに決勝弾を献上してナショナルズの球団史上初のワールドシリーズ制覇に不本意ながらも貢献した男が、ナショナルズに加入することになった。日本時間1月3日、関係者がMLB公式サイトに伝えたところによると、ナショナルズはフリーエージェントの救援右腕、ウィル・ハリスと3年契約で合意。MLB公式サイトのマーク・フェインサンドは3年契約の総額が2400万ドルであることを伝えている。

昨季のナショナルズのブルペンは、チームの最大の弱点となっていた。メジャー最少の投球イニング数(500回2/3)だったにも関わらず、メジャーワースト2位タイとなる29度のセーブ失敗を記録し、防御率5.68もメジャーワースト2位。アストロズのセットアッパーとして活躍してきたハリスの加入は、ナショナルズにとって大きな戦力アップとなる。

現在35歳のハリスは、2015年にアストロズへ加入し、そこからの5年間で防御率2.36、WHIP0.99という安定したパフォーマンスを披露。昨季の防御率1.50はアメリカン・リーグのリリーバーのなかでベストの数字だった。故障が少ないのも長所の1つであり、アストロズで過ごした5シーズンのうち、60試合以上に登板したシーズンが4度。また、同期間中にはポストシーズンでも合計23試合に登板している。

ナショナルズは、左腕のショーン・ドゥーリトルがクローザーを務める見込みであり、ハリスは8回を担当するセットアッパーとして起用されることになりそうだ。ただし、ドゥーリトルが左腕であることを考えると、相手打線とのマッチアップも考慮しながら、ハリスが9回のセーブ機会で登板する場面も増えるかもしれない。

敵としてナショナルズの球団史上初となるワールドシリーズ制覇に不本意ながらも貢献したハリス。今度はナショナルズの一員として球団史上2度目のワールドシリーズ制覇を目指す。

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