秋山加入予定のレッズ ローレンゼンの「二刀流」を継続へ

レッズのデービッド・ベル監督は昨年9月、自軍のセットアッパーであるマイケル・ローレンゼンの野手起用の機会を大幅に増やした。その経験を踏まえ、今季もローレンゼンの「二刀流」を継続する方針だという。レッズには契約合意が報じられている秋山翔吾以外にセンターを本職とする外野手がおらず、ローレンゼンは秋山の休養日などにセンターを守る機会が多くなりそうだ。

昨季のローレンゼンは、投手として自己最多の73試合に登板して83回1/3を投げ、1勝4敗、7セーブ、21ホールド、防御率2.92、85奪三振の好成績をマーク。打者としては自己最多の53打席に立ち、48打数10安打、打率.208、1本塁打、6打点、5盗塁、OPS.596という成績を残した。2018年には34打席で31打数9安打、打率.290、4本塁打、10打点、OPS1.043を記録している。

大学時代に中堅手兼クローザーだったローレンゼンは、プロ入り後に先発投手として育成されたが大成できず、リリーバーに転向。打撃力を活かして代打で起用されるケースは以前から多かったが、昨年9月に起用法が大きく変化し、9月だけで野手として20試合に出場した。シーズン全体では外野手として29試合・89イニングに出場し、代打で6度、代走でも13度起用された。ベルはローレンゼンの「二刀流」の才能を今季も最大限に活用していく方針だ。

昨年9月4日(現地時間)には、本塁打を放ち、外野の守備に就き、勝利投手になるという、1921年のベーブ・ルース以来98年ぶり史上2人目の快挙を達成。中堅手としてスタメン出場し、7回と8回はセットアッパーとしてマウンドに上がり、9回はクローザーにマウンドを譲ってセンターに戻った試合もあった。以前は野手としての起用は登板不可の日に限られていたが、このように投手と野手を両立する試合が今季はさらに増えることが予想される。

球団史上初の日本人メジャーリーガーとして秋山が加入し、日本での注目度が増すことが予想されるレッズ。「セットアッパー兼控え外野手」を務めるローレンゼンにも注目が集まることになりそうだ。

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