交通事故の死者、過去最少132人 2019年の神奈川県内

神奈川県警

 県警は6日、2019年の県内の交通事故発生概況を発表した。死者数は132人(前年比30人減)で、統計が残る1948年以降で最少となった。都道府県別では6番目に多かった。昨年7月1日時点では全国ワーストだったが、交通総務課は「官民の取り組みが大きい。特に年末は抑止できた」としている。

 概況によると、発生件数は2万3294件(同2918件減)で、負傷者数は2万7361件(同3660件減)だった。発生件数と負傷者数も平成以降で最少となった2018年から、さらに大幅に減少した。

 高齢ドライバーによる死亡事故が全国的に後を絶たない中、県内では前年比17件減の19件だった。運転免許の自主返納は昨年10月末時点で、前年の年間件数より約4千件増加した。

 一方で、道路を横断中に死亡事故に巻き込まれる高齢者が多く、全体の死者数31人(同8人減)のうち20人を占めた。県警は昨年、歩行者妨害の取り締まりに注力。今後もドライバーへの注意喚起はもちろん、歩行者にも安全確認の徹底や交通ルールの順守を呼び掛けていくとしている。

 バイク運転中の死亡者も49人(同3人増)と目立った。未成年者の単独事故による死者数は11人(同6人増)で、このうち9人がバイクだった。車両同士の出合い頭の事故による死者数も16人で、前年より6人増えた。

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