災い退散 元気に的射り 新上五島・政彦神社「シノマタ」

介添人の手助けを受け弓矢を構える園児たち=新上五島町、政彦神社

 新春の伝統行事「シノマタ」が7日、新上五島町奈摩郷の政彦神社であり、今春小学校に入学する3人が住民の無病息災などの願いを込めて矢を放った。
 同神社によると、「シノマタ」は200年以上の歴史があり、中心に「鬼」と書かれた直径約1.5メートルの的を射抜いて災いを退ける。「芯の的」が変化し「シノマタ」になったという説があるという。
 今年は浜辺結月ちゃん(6)、セビルミシ・アダム・朗來(あきら)ちゃん(6)、永田いろはちゃん(5)が参加。介添人の力を借りながら「オンノメ(鬼の目)」と元気に声を上げ、それぞれ3回、的を目がけて弓を引いた。
 的の当たる場所によって5~2点の点数が付けられている。介添人は、煩悩の数とされる「108」を超えるまで、矢を放ち続けた。
 結月ちゃんは「小学生になったら漢字をたくさん覚えたり泳げるようになったりしたい」と抱負。吉村政徳宮司は「地域を元気づける目的もあり、いつまでも続けたい」と語った。

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