**秋の田の かりほの庵の とまをあらみ
わが衣手は 露にぬれつつ**
小倉百人一首 第一番 天智天皇
大津は古くから歌人との縁が深く
近江神宮の境内にも歌碑や句碑が多数設置されています
正月のかるた開きの儀、かるた名人位・クイーン位決定戦など
近江神宮は「かるたの聖地」として全国に知られています
天命開別大神
(あめみことひらかすわけのおおかみ)
天智天皇ゆかりの近江神宮
飛鳥時代、大化の改新を経て天皇による政治体制を確立し、統治にまつわる多くの功績を残した天智天皇は、飛鳥から大津に都を移し近江の発展の礎を築きました。近江神宮は、昭和天皇の御勅許により、天智天皇を祀る神社として昭和15年に近江大津宮(大津京)の跡地に創建されました。
藤原定家が編纂した小倉百人一首の巻頭が天智天皇の歌であることから、近江神宮では「かるた開きの儀」、競技かるた「かるた名人位・クイーン位決定戦」、「高松宮記念杯 全国歌かるた大会」など、年間を通じて多くのかるた大会が開催されています。また最近では、競技かるたを題材に描いた人気漫画「ちはやふる」の影響で、その舞台となった“かるたの聖地”近江神宮へ多くの若者たちが訪れています。
時計館宝物館
日本書紀には「天智天皇が日本で初めて漏刻(水時計)を設置し、時を報じた」と記され、これが日本の時刻制度に関する最古の記録とされています。
近江神宮の境内には、水時計、火時計、日時計の他、時計修理工房まで併設した時計博物館(時計館宝物館)も設置されています。1階には高松宮家から御下賜された日本最古級の懐中時計をはじめ、和時計、振子式天文時計、櫓時計、香時計、尺時計、枕時計など実に多彩な時計を見ることができます。また2Fでは刺繍織の百人一首や皇族から寄せられた和歌、重要文化財の屏風(複製)など貴重な奉納品も多数展示されています。
競技かるた「名人位・クイーン位決定戦」
近江神宮 勧学館にて(平成26年は1月11日)
かるた開きの儀
百人一首かるた講座 〈約100名の会員が活動〉
【大津あきのた会】
競技かるたの普及と世代を越えて百人一首を楽しみ、交流を深めることを目的に、基礎から有段者、さらに実力をつけて「かるた名人・クイーン」を目指す上級者を養成する会。全国で開かれる大会でも個人、団体戦ともに優秀な成績を修めています。
大津あきのた会のかるた講座では、大津はもちろん遠くは彦根や高島、京都や三重など県外から通う熱心な受講生も。木曜日のシニア部門の会員らは「通って6年になりますが、本当に楽しくて日々の生きがいになっています」、「覚えが早い小さな子たちに負けないよう頑張っています」と。初級から有段者、名人・クイーン戦出場を目指す階級まで、実力ごとに楽しめる全国的な大会も多数あり、目標をもって取り組めるのも人気の理由のようです。
大津あきのた会で初心者指導を行う石沢直樹さんは「大津には百人一首ゆかりの地も多く、単にかるたを早く取ることだけではなく、歌を詠んだ人物やその時代背景などを知ってもらう活動もしています。滋賀の歴史や古典への興味を広めることも、あきのた会の活動意義の一つ」とのこと。
■「百人一首講座」練習日
場 所/近江神宮 勧学館
活動日/毎週土曜日
10:00~17:00(3部制)
毎週木曜日
13:00~(シニア部門)
勧学館が使用できない場合は別の場所になることがあります。月に一回は、彦根や守山市でも開催。詳しくは下記まで。
お問い合せ/大津あきのた会
090-4966-1910(石沢)
案内人
優れた功績を残された天智天皇を崇敬し、かるたや時計関連以外にも生活全般に関わる多彩なご利益が満ちる近江神宮へ、是非お越しください。
近江神宮へのアクセス
電車/●JR東海道線(琵琶湖線)
「大津駅」下車 タクシー15分
●JR湖西線「大津京駅」下車
徒歩20分・タクシー3分
●京阪電鉄石山坂本線
「近江神宮前駅」下車 徒歩9分
車 /坂本・堅田方面より
西大津バイパス利用の場合
●近江神宮ランプ側道へ
先の信号を越えてすぐに左へ
浜大津・石山方面・名神大津IC方面より
●湖岸道路(浜大津から国道161号)利用
柳が崎交差点左折(堅田方面からは右折)突当り
●大津ICより15~20分