2020年のWRC世界ラリー選手権に参戦するMスポーツ・フォードが2020年カラーリングを発表した。デザインはグラフィックデザイナーのフィル・ディクソン氏が担当し、これまでのブルーベースから一転、ホワイトを基調としたものに生まれ変わった。
引き続きフォード・フィエスタWRCを投入するMスポーツは、テーム・スニネンと元シトロエンのエサペッカ・ラッピをレギュラーとし、シリーズ数戦で若手ガス・グリーンスミスを起用しながら2020年のWRCを戦う。
チームが使用するフィエスタWRCのカラーリングについては、ここ数年はブルーを基調としたものが採用されていたが、2020年に向けてはホワイトを中心にブルーやグリーンも使われた爽やかな印象を与えるものとなった。
デザインを担当したのはイングランド・カンブリア出身のディクソン氏。1990年代前半から中盤のデザインにインスピレーションを得たといい、“モダン・レトロ”をテーマとしたデザインに仕上げたという。
「まず最初にインスピレーションを与えてくれたのはフランソワ・デルクールが1995年にドライブしたフォード・エスコートRSコスワースだった」とデザインを担当したディクソン。
「ホワイトカラーのクルマはつねに人気のあるものだし、2020年はカストロールからのサポートが拡大したこともあり、そのカラーデザインも活用することにした」
「マシン全体のデザインは1990年代中盤までのものを意識したものにした。当時のデザインは現代にも活きているものが多く、それを活かしながら新しい何かを作り出したいと思っていた」
チームは引き続きフォードの支援を受けるほか、カストロールからのサポートも拡大。そのほかミシュランやスパルコ、OZレーシング、NGKなどからもスポンサードを受け、マシンには各社のロゴが掲げられる。
このうちスパルコについてはパートナーシップを2年延長したことを合わせて発表された。2020年に各ドライバー、コドライバーが使用するシートについてもスパルコとともに作成が進められているとのことだ。
チームプリンシパルのリチャード・ミルナーは「フィルは本当に才能ある人間で、年々彼のデザインに惹かれる人が増えているのもうなずける」とコメントしている。
「2020年のカラーリングについては、ノスタルジーを感じさせながら現代的かつ独創的でもある。私もすっかり虜になってしまったよ」
「引き続き、フォードと緊密な関係を築けていることをうれしく思うし、カストロールとの関係を強化できたことも喜ばしいことだ。もちろん、そのほか多くのパートナーとの関係も誇るべきものだし、彼らのロゴも組み合わさってこそのデザインでもある」
「2020年シーズン、多くの人々が森林のなかやサービスパークで、このデザインに心奪われるだろうね」